続き ページ35
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「貴様、あの時の傭兵……。何でこんなところに…！？」
きりやんは臆せず牢に入ると、連れてきた獣を振り返る。
「おいで。ドア狭いけど入れる？」
連れてきた獅子の魔獣は、Aと同じくらいに体が大きかったが、猫科特有のしなやかな動作で、狭い入り口をくぐった。
「さて。ちょっと聞きたいことがあるんだよねぇ」
きりやんは鉄格子に寄りかかる。
「あの地下で飼ってた獣、あれはなに？」
単刀直入に切り出すと、男の一人が鼻で笑う。
「貴様が知る必要はない」
「あ、そ」
予想通りの返答に、きりやんはパチンと指を鳴らした。
すると、即座に獅子が男に飛びかかった。
男の脚を咥えて、牢の中央に引き摺り出す。
男は恐怖に叫びながらもがいているが、武器も持たない人間が猛獣に敵うはずもない。
「生きたまま喰われたくないでしょ？さっさと答えた方が身のためだと思うけどね」
実際のところ、獅子はその気になれば瞬時に男を噛み殺せる。
今はただじゃれているだけだ。
だが、相手はそんなことはわからないだろう。
「わかった！！！話す！！話すから！！！！」
男は獅子から何度も逃れては引き戻され、細かな傷だらけになっている。
やはり猫科の動物は、獲物を殺さずに遊ぶのが上手い。
「で？あの獣はなんだったの」
「言うから！言うからこいつをどけてくれ！！」
「早く喋った方がいいんじゃない？君が死んだら他の奴に聞くだけだよ？」
他の者達は壁際に固まるようにして身を震わせている。
お前が死んでも替えが効く、は脅しの常套句だ。
「あ、あれは、実験体だ！！人工的に知能のある魔獣を作るための！！」
「元はなんだったんだ。流石に何もないところから生み出したとは言わねぇだろ」
男はこの期に及んで一瞬ためらったが、観念したように、呟いた。
「………に、……、にんげん、だ」
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すみれいん(プロフ) - 久しぶりにまた読んじゃいました。ハートがまた押せるようになったのでうふふですね…！！やっぱこのお話好きだし、いつ飼い主じゃなくなるのかなぁってむふむふしちゃいます (5月15日 11時) (
レス) @page46 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» 通知が来てちょうど読めるくらいの時間があったので一からまた読んじゃいました…！やっぱりたまにあるクスッとする所好きです笑 (2023年1月10日 2時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - すみれいんさん» いつもハートありがとうございます！こちらもバタバタしていて更新できてなくてすみません！…こちらの続きもそのうち……！ｗ 必ず………！！ｗ (2023年1月9日 21時) (レス) @page46 id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ガナッシュs2さん» バタバタしておりお返事滞ってしまいました◯¬ 寝れそうになく読みたいと思い再び読みに来ました！しかもハート押せます。キタコレ！！となっております (2022年10月10日 23時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ガナッシュs2(プロフ) - トキさん» 番外編も気に入っていただけてよかったです！！！せっかくの異形夢主が人間に戻っちゃったので、番外編で獣ver再登場してもらいましたｗ (2022年9月25日 0時) (レス) id: 1465e56711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ガナッシュs2 | 作成日時：2022年8月3日 17時
