【ωrωrd!】知り合いがヤンデレで攻略対象とかキツいわ

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「まさか押し間違えでバッド行くとは……」
「ほんとにやらかした……」
「でもどうせあれもループやろ」
「せやで」

諦めて自分からバッド行くよりは、連打ミスの方が逆にダメージが少ない気がする。良くないけど良かった。

「じゃあハッピーエンドの回収？」
「もちのろんよ」

しかしどこでルート分岐が入るのか全く検討もつかない。一つずつ試していくしかないだろう。
ちなみに最初の選択肢で家に残ったら、大人のシーンに入ってしまったので連打でスキップした。例えフィクションでも、知り合いとそういうことをしている自分を見るのは耐えられない。チーノは何故明らかに必要のない展開を入れたんだ。
その後も何パターンか試してみるも、ハッピーエンドどころ新規ルートにすら行けない。心が折れてきた。

「行けないんですけど」
「頑張れ」
「ヒントくらいくれても……」

考え込むチーノに期待の目を寄せる。

「……まあ、スチルは回収してほしいしなあ」

スチル、今のところ全部バッドエンドですけど。大丈夫？

「家に行くか行かんか選べるところあったやろ？ そこをずっと断れば進むで」

てっきりループかと思って二周目以降は最初から家に行っていた。引っかけだったのか。
言われた通り家に行かないと断っていると、五回目でテキストが変わった。

『ならもうええわ』

ロボロは私に近づき腕を引っ張り、私を連行する。抵抗のためあらゆるキーボードを叩くがなんの意味も成さなかった。
焦っている私とは対照的にチーノは笑っている。しばくぞ。
そのまま家に連れていかれ床に放り投げられる。

『いたっ』
『俺の方が心がいたい。なんで拒絶するん？ 俺ら恋人同士やん』

「出た。ヤンデレお得意の被害者面」
「十八番なんか……」

女々しいやつらどもめ、すぐに悲劇のヒロインぶるからな。そしてヒロインも同情してしまうから捕まるんだ。
常日頃からただヤンデレゲームを漁っているわけではない、これくらいはすぐ分かる。

『俺とAは互いに想いあってるんや。なんでそれを認めへんの？』

「気持ちが一方通行だから……」
「別に想いあってへんもんな」

そうだよ。そもそも心がないロボロに人を想うということが分かるのか。

『今なら許してあげるで。ほら、Aは俺のことが好きやんな、な？』

→「好き」
→「嫌い」

究極クエスチョン来たな……。

「どっちだよお……」

マジで分からない。どっちを選んでもロクでもない未来の予感しかしない。

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