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第10話 ページ10

総悟「場所、変えやしょうか」

そう、スクっと立ち上がった総悟に子首をかしげた。だって、総悟と仲のいい優香さんまでいるのに、どうして場所を変えるのか。

A「私は大丈夫ヨ、ここで」
総悟「でも、さっきから顔が曇ってますぜ?」

心配そうに顔をのぞき込む総悟に、もう1度笑いながら大丈夫と言うと、少しホッとしたような、安心したような表情を見せた。ふと、視線を感じて、その方向を向くと睨みつけるように私を見ている優香さん。

優香さんに、2度目の恐怖を覚えた。私はこのお店にいる間に、出来るだけ総悟と話さないようにした。また、睨みつけられても嫌だったし総悟にまで迷惑がかかる。

とりあえず、カフェオレだけ頼むと、後は静かに過ごした。総悟が会計を済ましてくれて、帰るときに優香さんがお店から顔を出した。

優香「また来てよね、総悟」
総悟「おう」

じゃあ、行きやしょうかそう言った総悟に一つ頷いた。何だか最近感じていた感情。総悟の笑顔を見ると、締め付けられるような感じになるし、ほかの女の人と話しているとモヤモヤする。よく分からない感情に囚われて、私は帰ったら銀ちゃんに相談しよう!そう決めて、早足に歩き出した。

総悟は心配したように私を見ていたけど、私の足の速さに合わせてくれた。

いつの間にか、万事屋の前についていて私は総悟に笑顔を向けて、またネー!そう言って手を振ったけど、総悟はなにか考えているようだった。俯いていた顔を急に上げると、パッと顔を上げ、またなと発した。

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作者名:マロン | 作成日時:2018年11月5日 18時

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