神楽の姉の愛されすぎる件について (ページ15)

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第15話ページ15

総悟は満面の笑みで私を抱きしめる。

総悟「ね、もう1回だけキスしや「何してるアルカ！？」チッ｣

抱きしめあって、キスをしようと迫ってきた総悟の動きがピタリと止まった。その声の主は大きな犬に乗っていた。

神楽「テメェ、何してるアルカ！！
私の姉ちゃんに！」

神楽はたいそうご立腹らしく、オーラに出ているのに対し、総悟はキスが出来なかったのが余程嫌だったのか不機嫌オーラ丸出しでこちらもこちらで起こっている。

神楽「A姉、帰ろうヨ！」

私の手を取って帰ろうとする神楽の差し伸べる手を総悟がスパンッと叩いた。

神楽「何するアルカ！！」
総悟「今からAとチューするんでィ」
神楽「はっ？」

総悟の言った一言を理解出来ていないらしい神楽は口をパクパクとしながら、ゆっくり私に目線を向けた。

神楽「もしかして…
A姉ちゃんとコイツ…」
総悟「そういう事でィ、ガキは帰りな」

そうやって言い放つ容赦のない総悟に私は苦笑いをこぼす。神楽はまだ、信じられない！と言った様子で私と総悟とを交互に見て状況を理解すると、顔を真っ赤に染めて、定春ちゃんに乗って、走り去って行った。

A「えっと…！？」

私が走り去って行った神楽から総悟に視線を戻した瞬間また、チュッとリップ音が鳴って私は顔を赤らめた。総悟はニヤニヤとしながら、楽しそうにセカンドキス貰い～と言い、私の手を取って歩き出した。相変わらず私の顔は真っ赤でそれを隠すように傘を持った。