俺/おれ/僕たちが惚れたのは、貴女が可愛すぎるから悪いんです！！【白鳥沢】

２２話:天使は恋愛に疎い？ ページ23

『………………………え！？』


嘘でしょ！？出来ちゃったよ！！


白「じゃあ、これで行きますね。五色、先に行って知らせてこい。」


五「わっ、分かりましたっ！」


素直だなぁ。と思いながら、工の背中を見送った。


白「………凉篠宮さん。」



『ん？』


白「(気付くわけないか)俺たちも行きますよ。」


それなら下ろしてほしいところだけど、大人しくしがみついているか。


牛島にされたみたいに、白布の胸板に顔を埋める。


…………………何だろう。凄いドキドキする。やっぱり私、風邪引いたかも。


マスクは料理用のしかない。


今度の合宿の時は、風邪用のマスクも持ってこようかな？


てか、風邪引いたら薬飲まなきゃじゃん。やだなぁ。



でも、移すわけにもいかないから………。


白布side


何でこの人は、こんなに鈍感なんだ。


どう考えたって、分かるでしょ。皆が恋愛的な意味で好きだって。


もしかして、気付いてないフリをしている？


いや。この人に限ってそんなこと………。


………あれ？寝ない？


牛島さんの時は、気持ち良さそうに寝息をたてていたのに、むしろ今は目が開いている。寝る気配がない。


やっぱり、後輩だから………？


身長もあんまり変わんないし………。


『白布。白布。』


その声でハッとする。


白「何ですか？」


『あの………もう着いたんですが………ね………。』


本当だ。もう着いてる。


先輩を抱えたまま、中に入る。


白「………戻りました。」


『お邪魔します？』


五色以外が目をパチクリしている。


ドアを閉めて、先輩を下ろす。


天「ちょっとー。A、顔が赤いのは風邪のせいだよネ？」


『うん………。』


瀬「大丈夫なのか？」


『うん…………。』


牛「無理をするな。安静にしていろ。」


『うん…………。』


大「布団敷いといたから、ここで寝てな。」


『うん…………。』


先輩は、全部上の空で聞いている。


本当に大丈夫なのか？この人。


白「先輩、本当にだいじょ…………。」


「大丈夫ですか」って言おうとすると、先輩が倒れてくる。それが、スローモーションに見えた。


白「あっ…………ぶな………。」


先輩の顔を胸で受け止める。


先輩のふくよかな胸から、トクトクと心臓の音が聞こえる。


我慢できなくなり、額にキスを落として、先輩を布団に寝かせた。


その際に、ドヤ顔をした。


「「(腹立つわー)」」

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