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私は、急いでナナちゃん達のところに行った。
ナナちゃん達は、笑顔で私を迎えてくれた。

「Aちゃん、一人だったけど大丈夫?」
「え、あ、う、うん!大丈夫!一人で本読みたかったし!」

瑠璃ちゃんに言われて、私は焦った。
私はぼっちじゃない。ぼっちなんかじゃない。
誤解されたら嫌だ。
ぼっちじゃないから、友達はちゃんといる。今精神崩壊してるけど。

「ほんとぉ〜?」
「ホントだよ……!」
「もう、花?そんなこと言っちゃダメじゃない」
「そうそう。Aはちゃぁんと友達いるしな」
「たまたま一人だっただけだよ」
『なー?』

男子、あとでぶっ潰す。

ちょっと恐いことを心の中で言ってしまったが、しょうがないだろう。
明らかに、この男子共は私をバカにしている。許してなるものか……!

すると、サトル君がこちらを見た。
なんで私を見たんだろう?
とにかくニコッとしておいた。
すると、サトル君が一歩後退りをした。

どうしたのだろう?

私は後ろを見た。別に、なんにもないけど……。
どうして後退りをしたんだろう?

サトル君は、「ヒィ!」と言ってまた後退りをした。
達也君が「どうしたんだよ」と言う。
すると、サトル君が怯えた声で言った。

「Aが……」

え、私?

四人が私を見た。
「えっ?」って顔で。

「え、え?私?私なんかした?」
「……した。したした。すんげぇこえぇ……!」
「えぇ?」

何が恐いんだろ?

「どうしたの、サトル」
「瑠璃は見てないのかよ?」
「見てないって何が?Aちゃんに関係あること?」
「あぁ。じ、実は……」

サトル君が教室の扉に手をかけながら言った。

「さっき、僕が見たとき、Aが鬼の形相でこっちを見てたんだ。そして、僕が見たのを気づいたかと思うと黒い笑顔になって……!」
「ハァ?なんだと?今なん……__あ」

私は、心の声が出てしまっていたことに気づいて口を閉じた。
でも、もう遅くて……。

あぁ、皆私を見てる。皆黙っちゃったよ。やば。どうしよ。ヒエェ……。

冷や汗をかきはじめたころ、瑠璃ちゃんがやっと口を開いた。

「なんだ。やっぱりAちゃん、キャラ隠してたんだ」

え?か、隠してたって……?
キャラ?

「やっぱりAちゃんは、面白いよ」

あっ……。

ー・・・Aは面白いのに・・・ー

ユイの朝の言葉を思い出した。
そして、次にユイの可笑しくなったところを思い出した。

「ユイ……」

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作者名:ムクロねこ | 作成日時:2015年7月6日 0時

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