苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない7 (ページ31)

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会談ページ31

「マイキー君って親は?」

「ん?いねぇよじいちゃんとエマとシエルと4人暮らし」

「へぇ!!おじいちゃん子なんですね!意外!」

「エマとシエルだけ母ちゃん違って、昔は別々に暮らしてたんだけどさ。あいつらの母ちゃん、10年前くらいにウチに置いてどっか行っちゃった」

「兄貴がオレ3人の親代わりだった。何するにも10コ上の兄貴の後ろついてってさ。色んな事を教わった」

「たまにわからなくなる。当たり前のようにいた兄貴がいない」

「それがどういう事なのか理解できなくなる。そういう時はいつも頭が真っ白になって右も左も上も下もわかんなくなっちまう。何が正しくて、何が間違ってんのか」

「兄貴は暴走族のトップだったくせに喧嘩が弱くて、よく怪我してシエルに怒られてた」

「え!?嘘!?」

「メッチャ意外なんスけど!!マイキー君達のお兄さんが!?」

「兄貴の周りにはみんな集まってきた。東京中の不良たちが、自分より弱い兄貴を慕った」

「東京中の猛者たちを先導する兄貴はいつでもキラッキラに輝いていた」

「あの人が後ろにいるから負けねぇ。みんな、きっとそう思ってた」

「マイキー君みたいっスね!」

「俺は弱い」