苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない7 (ページ25)

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目覚めページ25

私はいつもみたいに病院に来ていた

「あら、シエルちゃん。いつもありがとうね」

「いえ」

もうすっかりここのお医者さんとは知り合いになっていたしこの状況に慣れた

「今日もきたよ。圭介。まだ起きないんだ……もうすぐクリスマスなのに
ご両親も心配してるよ」

圭介の手を握りながら睡魔が襲ってきて私は意識を失った

「おい。起きろ。シエル」

「……ん？」

なんか懐かしい声が聞こえるし優しくして起こしてくれる

「起きたか」

「圭介？」

「おう」

「!!」

思わず抱きついて押し倒した

「……圭介!!」

「おっどうした？急に抱きついて」

「馬鹿。私、一か月以上待ってた」

「俺、そんなに寝てたのか？どうりで体中がいてえわけだ」

なに呑気でいってんだよ。どんだけみんなを待たせたと思って

「見てない間に頭に怪我してるじゃねえか。誰にやられてた？」

なんでお前は馬鹿のくせに鋭いんだよ

「階段から落ちて怪我した」

前から考えていたことを話す

「ったく俺がいねえけどお前は本当にだめだな。俺こそごめんな。ずっと待たせて」

ぎゅっと抱きしめ返してくれた

「愛してる。シエル」

「わ、私も」

暫くナースコールをおさず二人きりでいた