苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない6 (ページ23)

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訪問ページ23

「また、ここにいたのか。シエル。体冷めんぞ？」

「エマがどこにいるか探してるよ、シエル」

ドラケンとマイキーだ

「……」

目覚めてから毎日毎日圭介の集中治療室に私は通っていた

入れなくてもガラス越しから眺めていた

いつでも目覚めたときにいれるように

そばでいてあげたかった

大好きだから

「けんちんだって腹刺されて生きてたんだから場地だって大丈夫だって！」

「ったく場地も場地だな……恋人が毎日来てんのにまだ目覚めねーのか」

二人は二人なりに気を使ってくれてる

昨日来た三ツ谷だってまなるなちゃんを連れて励ましてくれた

みんなは本当に優しすぎる
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「あら、シエルちゃん？」

「ごぶさたしてます」

圭介のお母さんがいた

「……看護師さんからお医者さんから聞いているわ。毎日見てくれてるかわいい彼女さんがいるって」

可愛くはないですね

「…圭介を庇って助けてくれたんでしょう？周りの子達からきいたわ。本当にありがとうね」

そんなものじゃない。私は

「中に入ってもいいわよ。圭介に会いたいでしょう？」

「……ありがとうございます」

圭介のお母様のおかげで直接触れることができた

「冷たい」

いつも私を優しく暖かく包み込むはずの圭介の手は冷たかった

あぁ、早く起きてほしい

目が冷めてほしい