苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない

特技 ページ36

「あー、紹介するわ。シエル、さっきゲーセンで金づるにされてぼこられたところを俺が助けてやった俺のダチになった羽宮一虎」

「おい、なんだよ！その紹介の仕方！！」

「いいだろ。本当のことなんだから」

この二人は同じくらいの馬鹿だな

「一虎。こっちは俺の幼なじみの佐野シエル。優しくてよく勉強を教えてくれるいい奴なんだ！」

めちゃめちゃ過大評価じゃん！！

「シエル？外人みてえな名前だな」

「だろ？」

…やっぱり馬鹿だな。こいつら

似た者同士じゃん

このノリ前もみたわ

「佐野シエル。宜しく」

「俺、羽宮一虎。これから宜しく」

仲良くなれるか不安になってきた
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「あいつ、肩ぶつかったのにムカつくから殴ってくる」

「俺も混ぜろ。楽しそうだな」

もうやだ、この二人、常識が！！通じない！！

圭介、便乗すんな

「……なんか食べない？」

「おっそうだな！ここから先に喫茶店があるから食べよーぜ！」

「そうだな」

頭痛くなりそう。早く家に帰りたい！！

エマの顔を眺めたい！！

とりあえず喫茶店についたら無言でパフェ頼んで食べてた

甘いしおいしい！

その間も会話が進んでいく

「俺の特技は口より先に手がでることだ！一虎は？」

お前、それ特技にしたらダメなやつだろ

「俺？人の爪を剥がすことかな！」

予想斜め上のぐろい解答をいわれた

普通の家庭環境で育ってないんだろうな……

論理感ないし……

「人の爪って剥がすの楽しいのか？」

「めちゃくちゃ楽しいぜ。剥がすときの相手の顔見てるとたまらねえんだ」

こいつ、将来恋愛したら絶対にメンヘラとかヤンデレになる

犯罪者でなりそうで怖い

なんで私の周りの人間てろくな人間がいないの？

「場地はやらねーの？」

「俺は殴る方が好きだからな」

「そっかぁ。殴る派か」

いや、殴る派ってなに？

そのあともやばい会話を聞かされた

しかも帰りに彼から意味深の万年の笑みで連絡先を強制的に渡された

捨てたら爪を剥がすみたいなおどし！！やめて！！

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