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寂しい過去 ページ5
零今日も帰れそうにない
Aわかった、無理しないでね
トーク画面を閉じて一つ小さなため息をつく。
テーブルの上のサランラップがかかった食事に苦笑を浮べながら、キッチンへと持っていく。
エプロンを身につけ、まだ軽く濡れる髪を結く。
食事のサランラップを取って昨日と同じようにタッパーへ詰める。
冷蔵庫にしまって、今度は皿を洗い終わる。
一人分あまるソファーにドカっと座り、リモコンに手を伸ばす。
つまらない。
ふと時計へ目をやると既に0時を回っていた。
こんな時間だ、当たり前だ。
録画したものは明日観よう。
特にすることも無いため電源を消して寝室へ向かった。
寝転がると欠伸が出て目の前がぼやけた。
カレンダーの赤丸が幻に見えてきた。
「明日で一年だね、零くん」
溢れてくる涙に濡れた頬を枕に沈める。
まだ、待ってられるよ。
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作者名:榊 リョウ | 作成日時:2019年8月13日 19時