「愛してない」 (ページ3)

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に、しても。

『どうしよう……』

わたしは今日の朝死ぬ予定だった。

大学もバイトも、もう行かなくて済むと思ってたのに、結局また行かなくてはならなくなる。

それに、またあのアパートに帰らなきゃいけないなんて。

絶望的だ。

もっと上手く死ねる方法はないのか。

死ぬ方法を考える、だなんて本当あたしの頭はイカレてる。

分かってるけど、もう嫌なの。

『お疲れ様でした…』

お金欲しさに選んだキャバクラのバイトを終えて、夜道をトボトボ歩く。

知らないおじさんの相手をして、セクハラに耐えて、お酒を飲んで、先輩の幼稚な嫌がらせに耐えてきたけど、もう嫌だ。

じゃあさっさと辞めちゃえばいいんだけど、生活上そうも行かなくて。

ああ、もう早く帰って寝よう。

また明日、また明日死ねる場所を探そう。

今度は派手にとか関係なく確実に。

じゃないとわたし、壊れてしまう。

ブーッブーッブーッ…

『……またか、』

今日、朝からずっと鳴り響いている携帯。

相手は誰か分かってる。

出ないのも出ないで後からどんな目に遭わされる分からないけど、今は怒鳴り声を聞く元気すらないから。

『また殴られるかなあ…』

手に取った携帯を再び鞄に戻して、登りかけている朝日に向かって歩き出した。