Rc06:然りとて｢怪物｣はせせら笑う ページ38
(まっふぉさん、翔さんのリクをまとめさせて頂いてます)
Δ国との全面戦争が始まってから数週間が経った。
S隊は戦時中のバタバタとした空気が続き、基地内の警備が手薄になる事も多くなった。
その日、総監督である深澤は、いつもより幾分も静かな基地内で書類仕事をしていた。
深澤｢…飽きた｣
岩本｢そっか。手を動かせ｣
深澤｢照の鬼ぃ！！！｣
度重なる書類仕事に飽きてきた深澤は、この間遂に基地から脱走して憂さ晴らしに戦場に出ようとした。
それからというものの、大一番の時以外は深澤の手伝い(もとい監視)として岩本が入る事になったのだが。
深澤はこの通り、5分毎に飽きたと言っては空を見つめる。なんて事を繰り返している。
岩本は岩本でそんな深澤にとてもとても深い溜息をつきながら、慣れない書類仕事を手伝っている。
基地内には情報室の宮舘と自分たちしかいない。とても静かだ。時折無線から阿部の指揮の声が聞こえる。
それ以外は何も無い、深澤は退屈そうに目線を天井にやる。
そんな静かな基地内に緊急アラートが鳴ったのは、果たして神がもたらした偶然だったのだろうか。
宮舘『こちら情報室宮舘、基地内に侵入者発見』
阿部『はぁ！？そんなの流れてこなかったけど！』
宮舘『何だこの部隊…情報一切ない…』
無線からの絶望的な声に岩本はスッ、と立ち上がると脇に置いていた双剣を腰に差す。
岩本｢隠し部隊ってやつか？俺が食い止める、場所は｣
深澤｢俺も参戦していい？｣
岩本｢寝言は寝て言え馬鹿｣
深澤｢冗談のつもりで言ってないけど｣
その言葉に岩本は思わず振り向く。
深澤はいつものへらっとした佇まいでいたが、長年一緒にいた岩本にはわかった。
これは真面目な時の彼だ、本気で食い止める気でいる。
宮舘『場所…散らばってるな、監視カメラに影がちょっと見える程度でほとんど動きがわからない。でも、少数で分かれられてる』
深澤｢…じゃあ、舘さんが情報室張り付いて、俺と照でバラバラに動けばいい。違う？｣
その通りだった。
敵の情報がほとんどない、且つ監視カメラの位置を把握しているのかほとんど動きが捉えられない。
今いるのは深澤、岩本、宮舘の3人。
最適解は、深澤が言った通りだ。
岩本｢…無茶すんなよ｣
深澤｢わかってるよ｣
深澤は愛用の片手剣を携える。
2人は部屋を飛び出し、僅かな情報だけを頼りに基地内を走り出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1002人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みさこ(プロフ) - ダテ様の「ラウールは預かったメール来た」のセリフ好きです (2020年11月14日 5時) (
レス) id: 96340430ed (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございます！とても楽しく読ませていただきました！これからも頑張って下さい！ (2020年2月13日 11時) (レス) id: 25ea824704 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんたぬお(；´_ゝ`)(プロフ) - 本当に好きな作品で夜寝る前の日課になっています笑 差し支えなければリクエストの方をさせて頂きたいのですが、緑さんの力が暴走して、兄のことは覚えているのに自分がS隊であること、そしてS隊の皆のことを一時的に忘れてしまう、みたいなお話が見てみたいです…！ (2020年2月12日 22時) (レス) id: e589be5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
はら(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いています！リクエストさせて頂きたいのですが、康二が弱ってたりピンチな所を助けるようなお話が読みたいです。目黒が特に康二に優しかったり必死だったらとても嬉しいです、、、。宜しくお願い致します。 (2020年2月12日 22時) (レス) id: 4b0a14856e (このIDを非表示/違反報告)
いちごみかん。(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します！今回の涼太くんの話見てて、流行り病の時のゆり組の話がみたくなりました！笑お願いします！これからもがんばってください！ (2020年2月11日 22時) (レス) id: bb0523e0f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊都 | 作成日時：2020年2月5日 22時
