Freiheit IV (ページ7)

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Rc19:あべこべパレイドリアの咲く方へページ7

(あお様リク)
阿部｢こちら現場指揮阿部！3階W方向、結構キツそうだよね…遊撃班耐えれる？｣
佐久間『こちら遊撃班佐久間！割とそろそろ限界！！近接班合流出来ますか！』
岩本『こちら近接班岩本、…10分くれたら合流可能』
阿部｢じゃあ近接班は可及的速やかに遊撃班に合流！遊撃班は近接班来るまでは何とか耐えて！｣
目黒『誰だよ攻城戦なんかに持ち込んだの…』
阿部｢それは上層部に言って！｣

その日、α国は絶賛交戦中のΔ国の要塞に攻め込んでいた。
佐久間、目黒の遊撃班と岩本、向井の近接班に分かれ、そこそこ立派に出来た要塞内を進んでいく。
戦況は拮抗しており、佐久間も｢身代わり｣も疲弊しきっていた。

佐久間｢相棒ー！大丈夫ー！？｣
遠くの方で親指を立ててグッと笑いながら合図を送った｢相棒｣が見えた。
佐久間｢いいねぇー！最近｢相棒｣明るくなったよねー！｣
それに応えるように佐久間も親指を立てる。
佐久間｢めめはー！？大丈夫ー！？｣
目黒｢生きてるよ！｣
そう聞く｢相棒｣の分も含めた2人分の痛みを抱える佐久間は、ほとんど限界に近かった。

佐久間｢ねぇ何この敵の量！本当馬鹿じゃないの！｣
目黒｢敵もそれだけ必死って事でしょ｣
佐久間｢それはわかってるけど…さぁ！｣
短剣をしまい、銃を両手に構え、外す事なく撃っていく。
倒せど倒せど人が減らない！佐久間は｢あぁー！！もう！！！｣と怒りの交じった声をあげながら今度はサブマシンガンに持ちかえる。

左足に激痛が走ったのはその時だ。
しかし、自分の足を斬られた覚えはない。見てみても、血は垂れていない。
佐久間｢相棒！｣
目黒｢えっ、佐久間くんの｢身代わり｣逝った？｣
背面に走る痛みと、数カ所を貫く激痛に、目黒の質問に対する回答は出来なかった。
いや、逆にそれが答えだったのかもしれない。
目黒｢こちら遊撃班目黒！佐久間くんの｢身代わり｣死んだ！佐久間くんマジで限界！死にかけてる！｣
岩本『こちら近接班岩本、もう2分で着く。耐えてくれ、頼む』

佐久間｢────っ、ぁあ！いっ、たいなぁ…！｣
目黒｢佐久間くん！｣
強い痛みに悲鳴のような声を叫びながら、何とか立ち上がる。
外傷以上の痛みに喘ぐ佐久間は、それでも敵を撃ち倒していった。