* ページ21
あの青年が口にしていた「気に食わないと言うだけで人を殺した」、それ自体は何も間違っていない。
ただ、その背景が違うだけだ。されどその「言葉自体」に嘘はない。
「嘘を知る事が出来る」=「真実を知る」とは限らないのだ。
深澤「でもね、ラウール。もし、俺らの昔の話を聞いて、ラウールがここにいたくないって思うなら、俺はそれを受け入れるよ」
ラウール「…そんな事…」
それは即ち、深澤に「呪い」を戻す、という意味だ。
ラウールがそういう話をされた、と聞いた時に、まず1番最初に出てきた考えだったのだろうか。
深澤は相も変わらず、困ったような笑顔を見せる。
ラウール「…そんな事…する訳ないじゃん…」
しかし、そんな選択肢が、ラウールにある訳がなかった。
ラウール「そんな事するなら…あのままあの誘いに乗って、みんな殺してた…」
深澤「…」
ラウール「…嬉しかったんだ、「家族」って、言ってくれたの。みんなに武器向けちゃっても、俺の事「家族」だって、だから…」
泣いちゃダメだ、歯を食いしばって、零れ落ちそうだった涙を堪える。
深澤「…ラウール」
ふっ、と何かに身体を覆われた。
深澤がラウールの事を抱き締めている、と気付くのに数秒かかった。
深澤「よく耐えたね、お疲れ様」
そして、背中をゆっくりとさすってくれた。
何とか堰き止めていた涙は止まってくれなくなっていた。
ただ深澤の優しさに甘んじて、ずっと泣いていた。
*
佐久間「入るね!」
ラウールが自室に戻った後、今度は深澤の部屋に佐久間がやって来た。
佐久間「御用はなぁに?」
深澤「わかってるでしょ」
佐久間「…だよね」
深澤「あの時、あべちゃんに何があった?」
1023人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凌央(プロフ) - 湊都さん» とんでもないです!楽しみにしていますね! (2020年2月21日 16時) (レス) id: 0708d16a2f (このIDを非表示/違反報告)
湊都(プロフ) - 凌央さん» 誠に申し訳ございません…。31個目なのでリクエストお受けする事が出来ないです。けど、リクエスト内容と淩央様のお気持ちを加味して、他の方のリクエストの時に少し挟めるよう尽力致します。このような形で申し訳ございません。 (2020年2月20日 22時) (レス) id: 9124562c1c (このIDを非表示/違反報告)
凌央(プロフ) - はじめまして。更新お疲れ様です。初リクエストで緊張しています。可能でしたら、それぞれの入団試験話を読みたいです。是非よろしくお願いします。 (2020年2月20日 22時) (レス) id: 0708d16a2f (このIDを非表示/違反報告)
ささ(プロフ) - はじめまして。いつも更新を楽しみにしています。リクエスト可能でしたら、S隊みんなで野外訓練しつつキャンプを楽しむような話が読んでみたいです。よろしくお願い致します。 (2020年2月20日 21時) (レス) id: da0f7ba994 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 文字数関係で連投になってしまい申し訳ありません。無理でしたらもちろんスルーして構いません。お忙しいと思いますがよろしくお願い致します。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: 4ea8c2cdf9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:湊都 | 作成日時:2020年2月13日 9時