13つ目 ページ16
それから私達はカフェで少し暖まった後、服を買いにいろんな服屋さんを巡った
沢山悩んで幸芽さんが買ったのは彼女の見た目に似合う可愛らしいチェック柄のワイドパンツサロペット
中に着る服は白の袖と首元がヒラヒラとしたブラウス
もう見た瞬間やべぇ超似合ってるえっ、可愛いんだけどって初めて脳内で可愛さの爆発を覚えた
一方私はチェック柄のシャツに青のパーカー、デニムのパンツ
「推しに会うんだから推しの色を着てなんぼでしょ!!
攻めたって恥ずかしくないよ!私は!」
そう言って念を押してきた彼女だったが、私にはどうしてもこういったシンプルなスタイルが落ち着いている
そう思った
冬、しかも夜ライブをやるということもあり温かさ重視ではあるもののなるべくオシャレになるような服を選んだが
私より幸芽さんの服装の方が心配だった
「あの…幸芽さんはその服で寒くないの…?」
「私?
大丈夫!ライブ当日はこの下にありとあらゆるものを重ね着するから!
そのためにワンサイズ大きいのを選んできたし!私裁縫は得意だから長さとかそんなの直すのはちょちょいのちょいさー!」
そう言って彼女は胸を張ってドヤ顔をしていた
「(ほんと、明るい子だなぁ…)」
そう思い自然に笑みがこぼれると「あと!」と、幸芽さんが私にビシッと指を指し前かがみになる
「“幸芽さん”じゃなくて、純!
わかった?
純だよ!じゅーーん!」
念を押すように3回言うと「ほら、呼んでみて!」とニコニコしてこちらを見てきた
「え、えと……純…ちゃん?」
呼び捨てなんて初めてに等しいから、思わずキョドりながらも最後に“ちゃん”を付けてしまった
すると彼女はむくーっと頬を膨らましどこかご機嫌ナナメな様子だった
「じゅ、純!」
勇気を振り絞って名前を呼ぶと、彼女はパァーっと顔を輝かせて「なぁーにー!A!」と、私のことを呼び捨てで呼んでくれた
どこかむず痒くて、暖かくて
久しぶりなこの感じにとても心地良さを覚えた
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香雪蘭(プロフ) - れおんさん» ありがとうございます!!凄く嬉しいです!(´;ω;`) (2019年2月13日 12時) (レス) id: b9e2afb4a7 (このIDを非表示/違反報告)
れおん - すごい好きです!更新がすごい楽しみです! (2019年2月13日 7時) (レス) id: 6a02a5c532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香雪蘭 | 作成日時:2019年2月13日 1時