~ 抹茶フラペチーノ ~ Hokuto.M

11杯目 ページ11

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その中でも1番楽しかったのは、


ドクターフィッシュ。


ずっと、A何見たい？と私の希望通りに回っていた私たちだけど一度だけ北斗くんの足が自然と止まった。




それがこれ。





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横を一定の距離あけて歩いていると、いきなり北斗くんの足が止まった。





『どうかした？』




北「これ、この間テレビでやってた..」



［ ドクターフィッシュ 体験 ］という文字の書かれた看板をジッと、見つめる北斗くん。




『ドクターフィッシュ？

あ、魚がパクパク足についたゴミとか食べてくれるやつだっけ？』




何も言わないけどキラキラした目でそれを見つめる姿はまるで子供のよう。




『やってみる？』





北「Aやりたいの？」


なんていいながらもとっても嬉しそうな顔。



北斗くんがやりたいんじゃん。って言いたいけど流石に可愛げがなくなるからやめる。笑




『... うん、やりたいかも』



北「じゃあやろう！俺もせっかくだからやるね。」





気になる人の前で、魚に足のゴミを食べられるのってどうなの？




なんて思いつつも楽しそうな北斗くんを横目に私も水に足をつける。



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〜 数分後



『待ってすごい楽しかった笑』




北「あんなにパクパクやられるとなんか健康的な部分まで取られてるような気がしたんだけど笑」



『それわかるかも..笑
こしょばいし、やめてーーー！ってずっと叫んでた気がする笑』




北「たまにはこういうのも悪くないね、面白かったよ」






そして、その後も色んなことを満喫してその日は幕を閉じた。






しかしこの日以降、私たちが顔を合わすことはしばらくなくなった。




正確にいうと、私が彼を避けるようになってカフェに行かなくなったことが原因。




水族館はとっても楽しかったし、家まで送ってもらってお別れを言った時もこんなことになるとは思ってなかった。




...事が起きるのはもう少し後。






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水族館の日は、台風の季節にはごく稀にある晴天だった。



それ以降、2、3日雨が続く。



この間、雨の日に北斗くんが来ない理由を彼は教えてくれた。




大学からバスで家に帰るから駅は通らないんだ。その日は大人しく家に帰ってる。



その言葉の通り、ここ数日北斗くんがカフェに顔を出すことはなかった。

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