story300 ページ8
Aside
端正な顔立ちをした美少年とあの美青年は同一人物である事と同時にあの子がアレクセイ皇太子本人である事は間違いないわ
あら...?アレクセイ皇太子の顔立ちってどことなくお父さんに似てる...
日記の通り、ゆり皇太子妃に可愛らしい妹がいたのね...
しかも一番の親友であるあの子に生き写しと言ってもおかしくはない
そして喜市さんと一緒に写っていた美しい女性は日記で書かれていたマリア皇女本人で間違いないわ
それに...あの赤ちゃんはおばあちゃんだわ...
二人揃って15歳だから少年少女の面影が凄く残ってるし、この年で夫婦だなんて凄いわね
アレクセイ皇太子が美少年でゆり皇太子妃が美少女だからお父さんがイケメン、おばあちゃんが美人なのがよく分かった気がする(苦笑
だけど二人共、20代で亡くなってるのよね...
アレクセイ皇太子は持病で亡くなっていて、ゆり皇太子妃は当時、結核と言う治せない病気にかかってしまい、亡くなったと日記で書かれていたので、その辺りは知っている
その後、エッグを鞄の中に入れ、ろうそく立てについている火を吹き消し、誰にも見られない様に秘密の扉を閉めた後、東京へ帰った
その夜、私はヒロキや成実さんと一緒に夕食を取りながら長門家で起こった事件の事を話した
「そっか...その人の恋人が起こした火事で彼女の両親は亡くなり、彼は身元が分からない彼女を助け、ずっと励まし続けたがやはり罪悪感を感じて先に自 殺...恋人を亡くした彼女は恋人の後を追いかけようとした時にその会長さんが救ったのか...しかも会長さんの初恋の人が彼女の母親とは...これって運命なのか偶然なのか不思議なものだな」
「確かに...二人はお互い愛し合っていたのにどうしてこうなっちゃうんだろう...?」
成実さんがシェパーズパイを口にしながらそう言うとヒロキも頷きながらどうしてこうなるのかと言いつつカレーを食べていた
ちなみに今日の夕食はカレーとシェパーズパイで二人揃って美味しそうに食べてくれてよかったわ...
『多分、秀臣さんが日向さんに大火事の真相を全て話していれば、こんな事にはならなかったんじゃないかしら...?』
私はカレーを口に運びながら真相を話していればあんな事件が起こらなかったのではと言うと成実さんとヒロキは無言で頷く
その後、夕食を終えたヒロキは成実さんの家に泊まると言う事で着替え類などを全て渡し、二人と別れた
食器類などを全て洗い終え、風呂で疲れを癒した後はベッドへ入り込む
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月20日 17時