story330 ウェディングイブ26 ページ40
Aside
「い、一応トイレの窓から出れば駐車場に行ける様ですが窓の下には大きな水溜まりがあったのでそこを通ったのなら、それによる
風...そう言えばこのレストランに来た時、かなり風が吹いていたわね...
オマケに雨も降っていたから、雨粒が顔に当たらない様にタオルで防いだほど
「で?あんた方、探偵は何か心当たりはないのかね?あの二人が揉めていたとか彼女が自 殺するほどの悩み事を抱えていたとか」
「さぁね。彼女が男と密会してるって教えた時はかなり動揺してたが...最近は彼女が誰かとコソコソ電話してた方が気になってた様ですよ。まぁ、どーせこの男と連絡を取ってたんでしょうけどね」
「あ、いや...僕は彼女との連絡はメールでしてましたから。外で会ったのも貴方が見た一度きりでしたし、ただ...彼女が顔を曇らせた事が一度だけありました」
「曇らせた?」
目暮警部の問いかけに黙って話を聞いていたサングラスをかけた男性が加門さんが男と密会していると教えた時は伴場さんが動揺していた事や誰かとコソコソ電話していた方が気になっていた事、どうせウェイターと連絡を取っていたと言うが、ウェイターは加門さんとの連絡はメールをしていた事や外で会ったのもサングラスをかけた男性が見た一度きりだった事、加門さんが顔を曇らせた事が一度だけあったと聞いて松田さんは気になった様子
「自分、探偵なんで彼の事を色々詳しく調べていたんですけど...そうしたら、ある事が分かったんです。彼は彼女と同じホテル火災で助け出された二人で身元不明のまま同じ協会に育てられていた事が」
『(やっぱり...)』
「この事件、Aの言う事が本当なら悲しい結末を迎えるな...(ボソッ」
「(悲しい結末を迎える?)」
二人は血の繋がった双子の兄妹であるにも関わらず身元不明のまま協会に育てられた...
......恐らく加門さんはウェイターに依頼をした後に自分で生い立ちを調べ、そこから伴場さんとの関係を知ってしまい、焼身自 殺をしてしまったって所かしら...
隣にいた諸伏さんが小声で悲しい結末を迎えると言った時、新一君が気になったのか諸伏さんの方をしばらくジッと見つめていたが、その後にウェイターの方を見ている
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月20日 17時