story275 名家連続変死事件30 ページ32
No side
秀臣は警備員達に気づかれない様に逆側から回り込まれて池に入ったと言った時、若い警備員が何かを思い出したらしく口を開いた
「外出したと言えば亡くなられた光明さんぐらいだよ」
「み、光明さんやと!?いつや、それ?」
「うーん...9時半頃かな」
「秀臣さんを探してるって言ってたな」
「何かあちこち探していたよ。庭の植木の間とか池の回りとか...」
外出していたのは亡くなった光明だと聞いて平次は驚きながらもいつなのかと問いかければ、若い警備員は少し考え込みながら9時半頃だと答えた後、警備員も思い出したらしく光明が秀臣を探していたと証言し、若い警備員も庭の植木の間や池の回りなどを何かあちこち探していたと証言する
どうやら光明は亡くなる前、何かを探している様子だったのが明らかだった...
No side 終了
Aside
in長門家厨房
私と新一君は長門家の厨房にて秀臣さんか光明さんの事を知っている人がいるのではないかと思い、聞きに行く
萩原さん達に気づかれなかった事だけが幸いね...
もし気づかれたりでもしたら、色々と厄介な事になりそうだ
『お忙しい中、すみません。最近、秀臣さんの変わった所ってありませんか?』
「最近の秀臣さんの変わった所?」
「何でもいいよ。何か思い詰めてたとか」
「さあ?普段から無口な方だったし...そうだ...食事」
私の問いかけにコックさんが考え込み始め、新一君はほんの些細な事でもいいと言うとコックさんによれば秀臣さんは普段から無口な人だと言った後、ふと食事の事を思い出した様子
えっ...?食事ってどう言う事かしら?
「食事?」
「事件の日とその前の日は普段より多く食べておられた」
「そうそう、いつもは口にされないデザートまで。朝食を抜くくらい少食な方だったから驚いちゃって」
新一君の問いかけにコックさんから秀臣さんは事件の日とその前の日は普段より多く食べていて、後ろにいた若いメイドさんからはいつも口にされないデザートもキチンと食べていたらしく朝食を抜くくらい少食な方だったから驚いたとの事
......秀臣さんが朝食を抜くほどの少食である事が本当なら事件の日と前の日は秀臣さんに変装した誰かと言う事になる
でも待って...もしこれが本当なら秀臣さんの死亡推定時刻は...
『あの...秀臣さんってずっとあの包帯を着けたままなんですか?』
「いや、3日ごとに妹の康江さんが変えておられたよ。うーん、確か...最後に変えられたのは事件の2日前だな」
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月3日 12時