爆ぜた恋慕 / 納棺師 ページ16
ぽた、と頬に落ちてきた雫は重力に従い垂れていく。ひくっ、としゃくりを上げる男は私に跨ったまま言葉を紡いだ。
「どうして、あなたはいつも他の男を見ているんですか」
「……」
「僕を見てください、僕を、僕だけを…！」
私の両頬に優しく添えられた手は震えていた。カールくんが俯けば灰色の前髪が垂れてその顔を隠してしまう。ぽたぽた、と更に雫が落ちてきた。
言葉の真意とか手袋越しの手の温かさだとか、そんな事はどうでもいい。
今は彼の涙を拭うのが先だろう。そう思って彼の目元に手を伸ばすが、さっと彼の手に絡め取られてしまい顔の横に縫い付けられる。
「また、そうやって…中途半端な優しさで、惑わすんですね」
「惑わすって、カールくん、何の話をしてるの？私はただ…」
「自覚がないのは、だいぶ前から知ってますよ」
それでも毎回期待してしまう僕が悪いんです。はっ、と自嘲気味に息を吐いた彼はまた一粒涙を流した。
どうしてカールくんはこんな事をしているのだろう。確かにピアソンやライリーなどの仲間達と話したりするけど、それでも視界の真ん中に映るのはいつも、あなたなのに。
マスクを外した彼の顔が近付いてくる。濡れた鈍色の瞳はじっとこちらを見詰めていた。
唇が静かに重なる。カールくんの前髪が私の顔をくすぐった。
「……抵抗、しないんですね。そっちの方が好都合ですけど」
「カールく、」
「すみません、でも、もう耐えられそうにない」
優位な立場にある筈なのに懇願するような声色のカールくん。
出かかった制止の声は彼の口に呑み込まれた。
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める@黒執事(プロフ) - リパ様えちえちだ…。鼻血が止まらん… (2019年11月18日 23時) (
レス) id: 62ac38a52f (このIDを非表示/違反報告)
Lonely(プロフ) - りんご?さん» 閲覧、コメントありがとうございます。マリー様良いですよね〜！下僕になりたい欲望をぶつけて書きました(´ω`*)気に入ってくださったようでなによりです！ (2019年10月5日 23時) (レス) id: b9652ac74b (このIDを非表示/違反報告)
Lonely(プロフ) - 玲さん» 閲覧、コメント、リクエストありがとうございます。楽しんでいただけているのなら書いている甲斐がありました！悲しさを表現できるかどうか分かりませんが、最善を尽くさせていただきます…！想像と違うものが出来上がっても何卒ご容赦を……!(′･ω･`*) (2019年10月5日 23時) (レス) id: b9652ac74b (このIDを非表示/違反報告)
りんご?(プロフ) - 血の女王好きなので小説で書かれていて何度も読んでしまいました！！笑笑 (2019年10月3日 1時) (レス) id: a099461a17 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！リクエスト？があるのですが「脳に刻む&骨に刻む」の失恋バージョンを読んでみたいです。主人公ちゃんとイライが交際していることを知ったナワーブ君が見てみたい！(←ただの変態でごめんさい！ (2019年9月24日 20時) (レス) id: 750579a695 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遊歩 x他1人 | 作成日時：2019年1月5日 10時
