信者と / 黄+占+祭 ページ15
”ハスター様の手を煩わせるな”と言わんばかりの視線に、呆れて溜息を吐いた。
ハスターに私に、祭司と占い師。いつもなら小鳥や小動物達が集まっている中庭もこのギスギスした空気を避けてか、今はどこにも見当たらない。
事の発端は、私が足に怪我を負ってしまったことである。
ゲーム中建物の二階から落ちた際、ハンターの攻撃を受けて体勢を崩してしまったのだ。あ、と思った時にはもう遅くて、不完全な体勢のまま着地した私は足首の激痛にそのまま倒れた。
医師に"ねんざ"と教えてもらった。正直立つだけでも辛い私を見かねてか、兄弟が世話役に立候補した。勿論他に立候補者など居ないから、…対立者に世話をされ少し不服でもあるが即採用だ。
しかしそこで噛みついたのが彼の信者の二人である。
「ハスター様がそのような者を世話する必要はございません」
「彼女も一応は神なのでしょう、怪我もすぐ治せますわ」
まぁ、忠犬だこと。
ベンチに座っている私から守るかのようにハスターの前に立つ二匹は今にも飛び掛かってきそうだ。くすくすと口許を袖で隠しながら嗤えばこちらを睨む目が更に鋭くなった。
単純だなぁ、これだから人の子は。
「今は人の身故治りは人と同じ筈だぞ」
「あは、その通り。治せるものならとっくに治してるよ。ハスターの世話にはなりたくないからね」
「ハスター様からの介護よ？ありがたく思いなさい、カミサマ」
ふん、と鼻で笑った祭司は道端に這いずるミミズを見るかのような目でこちらを見て来た。
売られた喧嘩は買う主義である。こういう子には、とにこりと微笑んでおけば彼女の眉間に皺が寄った。
「ハスター、二人に止められてるよ。たまには人の言う事を参考にするのもいいんじゃないかな」
「ハスター様に指図するな。私達は止めてない、ただハスター様の貴重なお時間が減ってしまう事を…」
「物は言いよう、だねぇ。流石醜い人の子は考える事が違う」
ハスターに対する崇拝はひしひしと伝わって来るが、筋くらいは通してほしいよなぁ。
ぴく、と頬を引き攣らせた占い師が、何かに反応して半歩下がった。心なしか震えているみたいだ。
見てみれば祭司もきゅっと口を結んでいる。
少し首を傾げれば、ハスターが声を発した。
「……茶の時間にしよう」
「お、いいねぇ。四人分か」
ハスターの手を借りて立ち上がる。久々に顕現した翼をぐぅ、と伸ばした。
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める@黒執事(プロフ) - リパ様えちえちだ…。鼻血が止まらん… (2019年11月18日 23時) (
レス) id: 62ac38a52f (このIDを非表示/違反報告)
Lonely(プロフ) - りんご?さん» 閲覧、コメントありがとうございます。マリー様良いですよね〜！下僕になりたい欲望をぶつけて書きました(´ω`*)気に入ってくださったようでなによりです！ (2019年10月5日 23時) (レス) id: b9652ac74b (このIDを非表示/違反報告)
Lonely(プロフ) - 玲さん» 閲覧、コメント、リクエストありがとうございます。楽しんでいただけているのなら書いている甲斐がありました！悲しさを表現できるかどうか分かりませんが、最善を尽くさせていただきます…！想像と違うものが出来上がっても何卒ご容赦を……!(′･ω･`*) (2019年10月5日 23時) (レス) id: b9652ac74b (このIDを非表示/違反報告)
りんご?(プロフ) - 血の女王好きなので小説で書かれていて何度も読んでしまいました！！笑笑 (2019年10月3日 1時) (レス) id: a099461a17 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！リクエスト？があるのですが「脳に刻む&骨に刻む」の失恋バージョンを読んでみたいです。主人公ちゃんとイライが交際していることを知ったナワーブ君が見てみたい！(←ただの変態でごめんさい！ (2019年9月24日 20時) (レス) id: 750579a695 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遊歩 x他1人 | 作成日時：2019年1月5日 10時
