扁桃腺炎(和)12 ページ47
翔サイド
「ネブライザーもう一度しようかな。そうかマスクの方が楽かな。身体起こして手で持ってってするよりマスクにしたあげたほうが負担少ないだろうから。」
カーテンを開けて近くにいるスタッフにネブライザーマスクを持ってきてもらうようにお願いする。
智「喘息出てる？」
心配そうな声と表情をしている智兄。
「いいや、発作は出てないよ。でも呼吸音ところどころwheez聞こえるから酷くなる前に対処しておいたほうが良い。生食で気管支潤したら痰もきれやすくなるだろうしね。」
和「寝るぅー。」
今頃眠たくなってきたのかな。
「いいよ寝んねしたらモクモクのマスクするだけだから、和はそのままおめめ閉じて寝んねしたらいいんだよ。」
少し茶色がかった柔らかい髪を優しく優しくなでてやると安心した表情で目をつむった。
ス「お待たせしましたー。インタールと生食で準備してます。」
そっとカーテンをあけたスタッフからマスクを受け取る。
「ありがとう。智兄、ちょっとだけ和の頭支えてあげてくれる？寝かかってるの起こしちゃうの気が引けるけど。」
智「そのまま寝んねしてたら良いからねー和。」
大切な宝物を扱うように和の頭をそっと持ち上げてくれた智兄。
案の定目を開けて何か一言二言文句言いたそうにしたけど、マスクかぶせちゃった。
「はい、目つむって和。寝んねだよ、寝んね。」
ちゃんと俺と智兄がいることを確認してから目を閉じた和。
眠っちゃったら一人ぼっちでもわかんないのにね。
しばらく見つめてても目をあける気配はない。
智「やっぱり熱が高くて扁桃腺も結構腫れてたら体はしんどいんだろうね。」
「そうだねー。熱があるってだけで身体にとったらかなりの負担だから。そこに痛みっていう不快感がプラスされるわけだから。結構腫れてるから持続で抗生剤とステロイド点滴しても3日はしんどいと思う。」
智「経口でも水分取れるようになると良いんだけどね。」
「うん。痛みも強いなら無理して飲まなくてもいいよ。熱の下がり悪ければもう1本ルート取って水分だけ送らないといけないかもだけど。」
智「早く良くなるといいね。」
「智兄の提案のおかげで初期からにステロイド投与してるからきっと大丈夫だよ。」
2人で話しているとシューシューとネブライザーがそろそろ終わりを告げている。
「このまま寝そうだね。仕事戻るけど起きそうになったらすぐ教えて。」
智兄に任せて仕事に一旦戻ることにした。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
