腸炎7 ページ20
和サイド
「あ救急車近づいてきたね。誘導してくる。」
雅と翔兄がついててくれたら俺の役目はそんなにない。
階段を急いでおりて玄関から道路まで駆け足で出る。
すぐに気づいてくれてサイレンを止めてくれた。
「ありがとうございます。28歳女性、妹なんですけど、急激な腹痛と40度の高熱、極度の脱水状態です。血圧も上80、ショック状態ではないですが、意識もあったりなかったり。とりあえず、輸液2本つないで、メチロン打ちました。」
救「ドクターですよね？確か風山病院の？じゃぁ救急の翔先生のお宅ですか？」
「そうですそうです。」
救「じゃ風山の救急センターに搬送でオッケーですよね？」
「お願いします。」
2人の隊員を誘導して2回まであがる。
翔「あーお疲れ様です。」
やはり顔見知りだったんたね。救急にいれば地域の隊員さん達とはかなりの頻度で顔合わすだろうから。
雅「腹腔内出血の可能性低いですけど、万が一ってこともあるのでなるべく動かさないように搬送してください。3人乗ってもいいです？」
救「わかりました。モニターつけさせてくださいね。3人同乗オッケーですよ。」
隊員さんたちはてきぱきと慣れた手つきでカフ巻いたりモニターつけたりパルスオキシメーター装着したりしてくれてる。
翔「さっきと比べてちょーーーーっとだけ血圧ましかなって感じだね。」
モニターに目をやると84まで戻ってきてる。
雅「輸液で持ち直したってことはおそらく脱水が原因だったんだね。40度超える熱と下痢じゃ仕方ないか。」
翔「血便出たりしなかった？拭いたときに血ついてかなった、A？」
翔兄が大きめの声で話しかけている。
痛みが強くてそれ必死に耐えてるから反応がどうしても鈍くなっちゃうみたい。
A「ん？」
翔「トイレ行ったときに血出てなかった？」
A「ない...水。」
雅「出血起こすほど炎症は起きてないってことかな。まあ必要なら智兄呼んでカメラ入れて確かめても良いし。でもとりあえず熱下げるのと痛みとるの最優先で。」
「一人で夜の間ずっと辛かったねA。怖かったでしょー。ごめんなぁ。」
別に悪いことしたわけではないけれど1人で苦しんでたと思うとやっぱり心が痛い。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年8月28日 21時
