大丈夫、雅?5 ページ29
雅サイド
「翔にぃ、お腹、い、痛い...んんんーー。」
自分でも熱があるのがわかる。
どう考えても単なる消化不良じゃない。
でも食中毒起こすようなもの食べた記憶ないし下痢もしてないんだけど。
翔「うん、痛いの知ってるよ。どんどん痛み酷くなってきてる？」
潤がゆっくり仰向けにしてくれたんだけど、横向きに丸くなってるほうが楽なんだけどな。
潤「消化不良だって言うからお昼に漢方飲ませたんだけど、それが悪かったのかな？」
ソファの横にあぐらをかいて座っている潤が不安そうな表情を見せている。
潤のせいじゃないよー。
翔「うーん、それはないと思うよ。もし合わなかったとしても漢方の影響で急激に痛みが増したり熱が出てきたりすることはなさそうだけど。」
そうだよ、翔兄の言うとおり。潤の漢方のせいでは断じてないよ。
翔「とりあえずお腹診ようか雅。どの辺りが痛いか教えてくれる？」
「なんとなく、下の方...下痢してないんだけど。アイテテ。ううぅぅ。」
翔「なんか心当たりはあるの？」
優しく翔兄の手がお腹の上を行ったり来たりしてる。
心当たりねぇー。うーん...
「いやぁ...」
翔「もうちょっと深く押さえるけど痛かったらすぐに教えてよ。」
そういうとさっきとは比べものにならないくらいぐーーっと両手でお腹を押さえてきた。
「い、い、痛いよぉーー。そんなに強く押さえないでよぉ。」
痛かったらすぐに教えてって言ったくせになかなか止めてくれない。
「い、いたいぃー！」
翔「ここが一番痛いの？お臍の下辺りだけど。うんちは詰まってなさそうだけどね。」
こんなに痛いって言ってるのにそんなに淡々と...翔兄ったら。
潤「痛み止め何があるか探そうか？」
「潤の方がよっぽど翔兄より優しいよ。」
翔「えーそんなこと言うなよー。何でこんなにお腹痛いのかなーって考えてるんだよ俺だって。熱もあるしさ。飲むより注射の方が良いでしょ？解熱鎮痛剤打ってあげるからそれで少し様子見よう、な？」
潤「じゃバッグ取ってくるから待ってて。何かあったかいもの飲む？」
「やっぱり潤の方が優しい。じゃミルクティー欲しいぃー。」
翔「なに甘えた声出してんのよ。痛い部位変わったり痛み酷くなったらすぐに教えてよ、わかったね？」
「わかってるもん。」
翔「お腹下しそうな感じはしないの？」
聞きながらさっき痛いって言ったところをまたグイグイと押さえてくる翔兄。
「もうぅーもっと優しくして！」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
