肺炎(翔)11 ページ24
翔サイド
地獄のような数日間を過ごしやっと咳も落ち着いてきた。
自宅療養って和に言われて大人しくしてるんだけど、そろそろ仕事にも行きたい。
「ねー明日から仕事行っても良いでしょー？体なまっちゃうよー。熱中症でめっちゃ救急忙しい時期だしさー。ケホケホ、コホン...」
リビングのソファがすっかり俺の定位置になってる。
和「まだ咳完全に治まってないからだめです。折角ここまで治ったのにぶり返しても良いの？」
智「ちゃんと和先生の言うこと聞かないとだめだよー翔。」
「もう大丈夫だもーん。それにこのバンド、汗疹できちゃう。かゆいぃぃーーー。」
和「もう本当に手のかかる患者さんだねー。バンド外しても良いけど咳出たときかなり辛いと思うよ。」
「咳止めてよーかずぅー。骨ひっつけてーまさぁー。」
雅「そんな無理難題言わないでよー。大人しくしてたら治るから、ね？ちょっと診せて。」
「いや大丈夫だから雅、気にしないで。」
触られたら痛いに決まってるもん、絶対ヤダ！
雅「痒いって言ったじゃん。もうバンドしないでも大丈夫そうだったら外してあげるから、診せなさい。」
「やだーー。触ったら痛いからだめーー。」
和「わがままなんだからー。大きい声出したらまた咳き込んじゃうよ。晩御飯の後ちゃんとお薬飲んで吸入した？」
智「してないと思うよ。ご飯食べてそのままソファでゴロンてしてるだけだもんね、ねぇ翔？」
もう智兄まであっちの味方になるなんてーー。
「智兄は俺の味方だと思ってたのにぃー。酷いよー。」
智「酷くないよー。弟たちがつきっきりでお世話してくれて診察してくれてるのに言うこと聞かない翔が悪いんでしょ。ちゃんと雅に診てもらってからお薬飲んで吸入しなさいよ。」
ちぇっ。まぁ正論なんだけどね。
雅「ほんとだ、汗疹みたいになってるね。おしぼり取ってくれる？あと痒み止めの軟膏なんかあったらちょうだい。」
和「はいどうぞ。薬と吸入も持ってきたからね。」
大事そうに薬と吸入握り締めて雅の横にちょこんと座る和。
雅「あんまり痛かったら我慢しないでね翔兄。」
同時に激痛が走る。
「いたいってー。もっと優しくしろやー。」
まぁひび入ってるんだから仕方ないか...
あんまり弟たちに迷惑かけてもいけないし大人しくしてようかな。
智「お、えらいじゃん翔。大人しくて協力的だね良い子良い子。」
智兄に監視されてたらね仕方ないよ。
でも今回は本当に頼もしい弟たちに助けられたな。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
