肺炎(翔)2 ページ15
潤サイド
晩御飯のあと気がついたら翔兄の姿が見えなくなってた。
気になって部屋まで来るとベッドの上で丸くなってる。
ケホケホと空咳してる。風邪の引き始めかな。
「お茶か何か持ってこようか？」
ベッド脇に座って声をかける。
翔「んぅ？いや大丈夫。寝るわ、電気消してくれる？部屋出て行くとき。」
なんか俺のこと追い出そうとしてる？？
怪しいなぁ。
「和兄呼んでこようか？」
翔「...いやいや、寝るわ。」
無理やり寝返り打ってこっちに背中向けちゃった翔兄。
わかりやすいんだから。
とりあえず熱くらい測らせてもらおうかな。
「熱測った？」
返事がない。狸寝入りしてるつもりか。
「ちょっと待ってて体温計持ってくるからね。お茶とスポドリどっちが良い？」
翔「お茶。ぬるめの麦茶が良い。ケホッ。」
ほらやっぱり起きてるじゃん。
「オッケー。薬何かいる？」
咳しにくそうにしてるのが気になる。
和兄にとか智兄にばれたくないからなるべく静かにしようとしてるのかな？
翔「いや平気。ゲホッ。ううぅ。」
体丸めて小さくなっちゃった。
やっぱり一応和兄には報告したほうが良いだろうな。咳してるんだもん。
リビングに下りるとソファの上にコロンと転がって手にはしっかりゲーム機が握られている和兄がいた。
「ねぇ和兄。ゲームしてるところ悪いんだけどー。」
和「んーー？なにーー潤？」
ちょっと面倒くさそうに視線はそのままゲーム機で返事だけ聞こえてくる。
「翔兄が風邪引いたみたいなんだけど？」
和「症状はぁー？熱あるー？」
せわしなく指が動いている。
「うーん、ちょっと空咳して丸くなってるベッドの上で。熱はわかんないから体温計とりにおりてきたところ。」
和「今まだそんな風邪流行ってないけどなー。まぁ疲労で免疫力落ちてたら風邪も引きやすくなるか。痰は絡んでそう？」
「そんな感じではないけど、なんか咳しにくそうにしてたよ。」
そういうとむくっと起き上がった和兄。
和「しにくそうにってどういうこと？」
「なんていうのかな、思い切り咳き込めない感じ？和兄に聞かれたくないのかなーって思ったんだけど。」
和「どこか痛そうな感じだった？咳したらどこかに響くとか。」
「うーん、まぁそう言われたらそんな感じかもねー。とりあえず体温計とお茶持って行くわ。」
和「俺も行く。」
気がついたら真後ろにひっついてついてきてる和兄がいた。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
