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頭痛(和)4 ページ40

翔サイド

あーやっと休憩だ〜!
今日も多くの命をつなぎとめてるぞ、俺!
やっぱ救急は激務だけどやりがいは半端ないな。

とっても清々しい気分でセンターを出ると
あれ?和と潤がソファに座ってる。
なんでこんなとこに?婦人科も呼吸器内科も全然違うとこだけど。
あ、中庭にでも出てたのかな?
でもあの2人が中庭って珍しいな。

ちょっと声かけてみるか。
そう思って、ソファのほうへ向かって歩き出した。

あれ?潤が和の背中さすってやってる。
和、具合でも悪いんかね?

「潤、和どうしたの?」

潤「頭痛いんだって。
中庭で休憩してて、ベンチから立ち上がったら
そのまま吐き気が出てきたみたいで。
なるべく頭動かさないように、目つむったまま
支えながらここまで連れてきた。
3日ほど前から頭痛でロキソニン飲んでるって。」

そう教えてくれて、そろそろ仕事に戻らなくちゃいけないから
後はお願いね、
って足早に戻って行った潤。

任せておいて、って後は引き受けた。
どれどれ、和の調子はどうだ?

「和、ちょっと目開けてみ?俺の顔見てみ?」

座ってる和の前にしゃがんで両肩に手を置きながら話しかける。

「まだ頭痛する?吐き気のほうがひどい?」

うんともすんとも言わない和がようやく口を開いた。

和「頭痛い。吐く。」

なんとか聞き取れるほどの小さい声。

あら、ちょっとこれ横になったほうが良さそうだね。

「和、おんぶしてあげる。
なるべく揺らさないようにするから、ほら、背中に乗って。
救急センター今空きベッドいくつかあるから、いったんそこで横になろう、な」

はい乗って、と言って和のほうに背中を向けてしゃがむ。

そうっと乗っかってくる和。
よっぽど動きたくないんだね。
俺もなるべく振動を与えないようにゆっくり歩いて救急センターへ。
空きベッドひとつ借りますと一言声をかけて、和をゆっくりベッドへ寝かす。

明るい電気がつらいようだから照明暗くして。
パルスオキシメーターを指につけて、血圧を測る。

脈93の血圧100の50か。
まあそんなに悪くないね。

「そろそろ目開けられる?横になってるから大丈夫だと思うよ。
照明も暗くしてるし。」

ゆっくり眼を開けた和。

「お、やっと俺の顔見てくれた。
まだ吐きそうか?」

こくんと頷く和。

「点滴する?吐き気止めと鎮痛剤入れてあげるよ。
30分で落とせると思うけど。今仕事戻ってもなーんにもできないでしょ。
パソコンの画面見て一瞬でアウトだと思うけどなー。」

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作成日時:2013年6月4日 3時

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