兄達はスーパードクターズ2 (ページ2)

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肺気胸(雅)2 ページ2

雅サイド

あー信じられないくらの疲労度だ。
やっぱり外科医になるのって半端じゃない努力と精神力と
なんと言っても体力が必要なんだなと感じさせられたここ2週間。

通常の外来診察はもちろんスケジュールされているオペに加え
緊急オペが何件もあった。
虫垂炎に腸閉塞に。
手術の数が増えるということはその分術後管理をしなくてはならない
患者さんが増えるというわけで。
必然的に仕事量がものすごく増える。

とにかく、何度も病院の廊下を走って患者さんの元へ駆けつけたな。
そのときに何度か息切れがしたような。
まあろくに休憩も栄養も取らず走り回ったら息切れくらいするだろう。

ドアが閉まりかけたとき和兄が飛び乗ってきた。

今の俺があんな風に駆け足で電車飛び乗ったら、確実にぶっ倒れるだろうな。
そんなふうにフットワークの軽い和兄を見ていた。

次の駅で隣の男性が降りたので和兄が腰を下ろしてきた。

俺の疲労が前面に押し出されている顔を見て、ちゃんと休んでるのか？と
聞いてくる和兄。
外科がそんなにのんびりできるわけがないとわかっていても
心配して尋ねてくれてるんだよね、優しいな、和兄は。

とにかくどれだけ忙しかったかを話した俺。
なんかちょっと息がしづらいような気もするけど、とりあえず今は寝たい。
自分のベッドの上で深い眠りにつきたい。
半日以上寝ても足りないだろうな、というくらい俺の体は睡眠を欲していた。

勘が良くて、呼吸器内科専門の和兄は
俺が小さくわずかにした咳にも気づいた。

和兄が心配して風邪か？と聞いてくれたけど、
和兄だって、たいがい忙しいから心配かけたら悪いと思って、
ちょっとごまかした。
でも、今の俺、誰が見ても疲れきってるんだろうな。

電車に揺られていると眠たくなってきた。
もうどれだけ頑張ってもこの睡魔には勝てない。
駅につくまでの少しの間だけど寝よう。

和兄がちゃんと起こしてくれるだろうから。