宝物×宝物＝ part４

シルクside　行かない？ ページ18

メンバーに相談もした。


賛成ももらった。



あとは、Aに伝えるだけ。





俺は、その時と場所に悩んでいた。




家で言うか？



いや、普通すぎる。



じゃあ、外か？



うん、なんか日常じゃない外がいい。






そう考えた時に、思い付いた場所。





シルク「ディ●ニーランドにしよう」




日常じゃないし、昼間は楽しく、夜は綺麗だし。




もし、OKがもらえたら、そのまま二人で泊まって……





なんて事を考えて、俺はLINEを開いた。



今は出かけているAを、ディ●ニーランドデートに誘うためだ。



ここで断られたらそこまでだが、生憎そんな事を考えていられるほど、この時の俺の頭は冷静ではなかった。





早く聞きたくて、いつもは俺の情報を守ってくれているパスワード認証の画面でさえ、腹立たしかった。




やっとトーク履歴の画面になり、俺はさほど下の方ではない、Aとの思い出を探した。





すぐに見付けて、文字を入力する。






シルクAーちょっと話あんだけど




既読が付かないのを見て、話す以前に見てもらわないと意味がないんだった、と内心落ち込む。



なかなか返信が来なくて、電話を掛けようとした時、ちょうど既読が付いた。





通話開始のボタンを押そうとしていた手を慌てて止め、文面を読む。




Aごめん、遅くなった!うん、いいよ?なにー?



無邪気にそう言うのを鮮明に思い浮かべる事ができるような、そんな文章。


それは、俺の心に良い意味で突き刺さった。





呑気にしている場合ではないと、俺は会話を繋げた。



シルクあのさ、ディ●ニーランド行かない?



少し間があった後、画面左側から吹き出しが顔を出した。



Aえ!いいの!?もちろん行く!行きたい!


シルクじゃあ決まりな笑いろいろ決まったらまた言うわ!



よっしゃ、と小さくガッツポーズをして、俺はブラウザを開いた。




早速、予約をしなくては。

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