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嘘だよ、そんなの ページ31

じしてんててんてん♪




「誰からだろ…?」





あれから家に帰って30分ほど経った頃、iPhoneの着信音が鳴った。



画面を見ると、私は一瞬フリーズした。




そこには、『白川優菜』と記されていたからだ。





(名字は知らないけど…優菜って、あの優菜さんだよね…?)




既に何コールも鳴っているため、切れないうちに出る。




「も、もしもし…」





優菜『あ、もしもし、優菜ですけど…こんぺいちゃん?』




この瞬間、もしかしたら同姓同名かも、なんて期待は呆気なく崩れた。



「はい、そうです…」






リラックスして話を聞きたくて、私は電話をスピーカーに切り替えた。





優菜『いきなりごめんな、あ、電話番号はシルクから聞いたから』



「何の用ですか…?」




すっかり尻込みしてしまった私を気にする様子もなく、優菜さんは喋り続ける。




優菜『あんな、うちもこんなこと言いたくないんやけど、聞いてくれる?』




「は、はい」




優菜『あんな…実はシルクが…こんぺいちゃんと別れたいて』



「っえ…?」




たった今、電話の向こうから発せられた言葉が信じられなくて、私の開いた口は塞がらない。




「そんな、なんでそんな事わかるんですか」




軽く怒りを含んだ声で問うと、優菜さんは更に申し訳なさそうな声で言う。




優菜『さっきシルクから電話あってん。あんたら、一緒に帰ったんやろ?そん時、おもろなくて、楽しいフリすんのも疲れる言うてた』






嘘でしょ?



あんなに楽しそうにしてたよ?



楽しかったのは、私だけで、シルクに無理させてたの…?






「う、嘘ですよ、そんなの。だって証拠がない」




声が震える。




あれ、喋るって、どうやってやるんだっけ







優菜『証拠はあらへん。せやかてこんぺいちゃん。滅多に相談なんかせえへんシルクが、うちにしてきた話やで、さすがにホンマのことやろ、』





確かに、シルクは優菜にだけじゃなくて、滅多に人に相談しない。


どちらかと言えば、相談される方だ。







優菜『せやから、少し距離置いた方がええ。悪いことは言わん。これはこんぺいちゃんのためでもあるんやで。なんか情報入り次第、また連絡するな』




ほな、と、一方的に電話は切れた。





ツー、ツー、という音だけが、部屋の中に響いている。






こんなの信じちゃいけない。





わかってる。わかってるけど…









私の呼吸は、荒かった。

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作品ジャンル:恋愛
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未人 - かなやんさん» これからもよろしくお願いいたします! (2017年3月29日 21時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
かなやん(プロフ) - はい!初のコメントです!いえいえ!! (2017年3月29日 21時) (レス) id: 8229cd8f04 (このIDを非表示/違反報告)
未人 - かなやんさん» 初のコメントですね!ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2017年3月29日 20時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
かなやん(プロフ) - 更新たのしみにしてます!応援してます! (2017年3月29日 19時) (レス) id: 8229cd8f04 (このIDを非表示/違反報告)
未人 - 凜ちゃん 【凜松チャンネル】さん» 泣かないで下さい〜!これからも応援してあげてくださいね! (2017年3月25日 10時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mijinnhomupe/  
作成日時:2017年3月4日 17時

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