慰められて ページ15
ンダホ「それで、何があったの?」
「…シルクに誤解されちゃって」
えへへ、とあまり本気ではない様子を装う。
ンダホ「…笑ってるけど、平気なの?」
「平気だよ!全然!ちょっと話したくなっただけ。」
ンダホが、ふうんと私の顔をまじまじと見る。
ンダホ「じゃあなんで、泣いてるの?」
「っえ…」
そう言われて頬に手をやると、火照った肌と冷たい滴に触れた。
「あれ…なんでだろ、平気…なのに」
次から次へと溢れ出る涙。
さっき泣ききったはずなのに。
もう涙なんて出ないはずなのに。
ンダホ「…我慢しなくて良いんだよ?俺の前では」
そう言うと、ンダホは少し躊躇いがちに私の頭に手を乗せた。
温かい
暖かいなぁ…
涙を堪えながら温もりを感じていると、今度はそっとその大きな体で包み込まれた。
ンダホ「俺にはこれくらいしかできないけど…ツラかったよね、同じ気持ちになれなくて、ごめんね」
その言葉で、私の涙腺は限界を迎えた。
もう我慢できない。
私は、少し汗臭いけど良い匂いのするンダホの腕の中で、声を上げて泣いた。
さっき泣いたのに、涙は枯れてなんかいなかった。
むしろンダホの優しさと温もりで、さらに大きく泣いていた。
「私ッ…シルクのこと好きッ…」
ンダホ「うん」
「さっき気付いたばっかでッ…」
ンダホ「うん」
「でもシルクはきっとッ…もう私の事、嫌いでッ…」
うん、と言われるのかと思いきや、ンダホは少し大きめの声で、「そんなことない」と。
ンダホ「思い出してみなよ、シルクがAにしてくれたこととか、いっぱいあったでしょ?」
「してくれた…こと…」
ンダホ「そう、再会してからを思い出して。」
それから、私はゆっくりと記憶を辿っていく。
一番始めに心当たりがあったのは、みんなでカラオケに行ったときだった。
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未人 - かなやんさん» これからもよろしくお願いいたします! (2017年3月29日 21時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
かなやん(プロフ) - はい!初のコメントです!いえいえ!! (2017年3月29日 21時) (レス) id: 8229cd8f04 (このIDを非表示/違反報告)
未人 - かなやんさん» 初のコメントですね!ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです! (2017年3月29日 20時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
かなやん(プロフ) - 更新たのしみにしてます!応援してます! (2017年3月29日 19時) (レス) id: 8229cd8f04 (このIDを非表示/違反報告)
未人 - 凜ちゃん 【凜松チャンネル】さん» 泣かないで下さい〜!これからも応援してあげてくださいね! (2017年3月25日 10時) (レス) id: 667be68691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mijinnhomupe/
作成日時:2017年3月4日 17時