別人 ページ18
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「ねえ、そいつから離れてくんない？」
背後からしたその声に、目の前にいた目黒くんの視線が動く。
ドキッとした。
いつもより若干低めだけど、聞き覚えのある声にキュッと胸が痛む。
「誰、あんた？」
「名乗る必要はねぇなー。ただ離れてくれたらいいのよ」
「……久坂、知り合い？」
「あ、えっと、」
知り合いだと思う、ていうか確実に彼だろう。
あれから会えずにいた、会いたかった彼にまさか此処で会うの？ っていう予想外の展開。
ゆっくりと振り返ると、私は目を見開いて言葉を失った。
「久坂？」
タツさんで間違いない。
だけど背後に立っていたのは、私の知ってる彼の姿とは全然違った。
いつもはパーカーやロンTにズボンとラフな姿で、ヘラヘラと笑みを浮かべる優しい雰囲気のタツさんなのに今此処にいる彼は、
「A、こっち来な」
ダークなスーツに身を包み、夜だというのにサングラスをつけてダラっとスラックスのポケットに両手を突っ込んでいる。
私の名を呼ぶ時に片手を出して、ひょいひょいと指を動かす姿もいつもとは全然違う。
でも、いつもって？と、ふと思った。
「あんたさ、どう見ても一般人じゃねぇよな？」
「え！？」
目黒くんは私を背後に隠した。
そして彼の発言にようやく私は声を上げる。
「それも答える必要はないねー」
「久坂。おい、久坂？」
ごめん目黒くん。
今、私の心の中を支配しいるのは、目黒くんの目の前にいて、私から一切視線を逸らさないタツさんなの。
タツさんが、一般人じゃない。
この格好や雰囲気を見れば、私にだって大体の予想はつくよ。
「おーい、A。来ないのぉ？」
ビクッと肩を揺らし、私はタツさんの声に呼ばれて足を動かした。
「おいっ、久坂っ」
「………ごめんね、目黒くん。今日は、ありがとう」
「おい、待てって！」
「しつこい男は嫌われるよー。イケメンくんばいばーい」
タツさんに肩を抱かれ目黒くんを背にすると、追って来ようとする気配もしたけど直ぐにそれはなくなった。
チラリと隣のタツさんを見ると、怖い顔をしてただ前を向いている。
あなたは、誰なんですか？
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あき様、こんばんは！コメントありがとうございます！極道VS刑事が楽しんでもらえてますか？ ダメよダメと思う程燃えるのともあるよなーっていう恋愛にしております(o^^o)あ、私も経験はないですよ（笑） (2021年5月6日 23時) (
レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - ゆきんこ様、こんばんは☆紫さんの極道と黒さんの警察官…もっと早くに読めばよかった…(>_<) ダメなのは頭ではわかってるのに、危険な香りがする男に惹かれるの…わかる気がする(//∇//) ☆あ、経験はないですよ(笑)♪ (2021年5月6日 21時) (レス) id: 4aac9fb6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - megさん» meg様、コメントありがとうございます!! そして作品を気に入ってもらえて嬉しいです(^^) ありがとうございます!! (2021年5月4日 20時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
meg(プロフ) - やっぱりゆきんこさんの作品大好きです!! (2021年5月4日 16時) (レス) id: dd471eef77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - reaさん» rea様、初めまして！コメント有難うございます。ドラマ化とかなんて嬉しいお言葉をっ!!実は裏設定？として夜10時枠頃のドラマを意識して書いてるところがあるので、そう言ってもらえてとても嬉しかったです!何度も読み返してもらえるように頑張ります(^^) (2021年5月4日 8時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2021年4月19日 21時
