4．わたしの背後霊 研二くん【警察学校組】

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『因みにベッドの下には大量の絵画が置かれてた』







その助言を頼りにベッドの下に潜り込むと、研二くんの言う通り、ベッド下にはピカソやゴッホなどの有名な絵画がたくさん置かれていた。


でも多分これ、模写……だよね？本物がここにあったら、美術館の人だって困るだろうし。







「Aさんそんなところで何してるの？」


「ううん、なんでもないよ。ベッドの下にいっぱい絵が置いてあったから見てただけ！」

「えー！歩美も見たーい！」


「良いけど、頭ぶつけないように気をつけてね？」








私の後からやってきた歩美ちゃんに絵を見せてあげれば、ゴッホの絵だと知らない彼女は「あははは！なにこれ変な絵！」と笑い始める。


私も絵は描くけどこういう絵はよく分からないから、歩美ちゃんの気持ちもよく分かる。

なんで本物は億とかするんだろう？変なの。




笑いながら歩美ちゃんが絵をベッドの下から持って出て、一人きりになった空間に、研二くんがすぅっと現れる。


暗闇でも関係なく見えるのが研二くんのすごいところ。




こういう場所じゃないと、ちゃんとお話しできないから。








『今回の依頼、Aちゃんはどう思う？』


「え？うーん……身代金なら、お兄さんよりとしやくんの方が攫いやすいはずだし、事故だとしたら、警察の人がもう分かってる気がする…………だから、」

『俺もどーい。彼のお兄さんはなんらかの事件に巻き込まれてる可能性が高いね』








一応じんぺーちゃんに報告しとく？と研二くんに言われて携帯を取り出そうとした、その時。








「＿＿＿それいつだ！いつ会ったんだ！その女と！」



「コナンくん……？」



「女の他に、黒服の男は居なかったか！」



『なんか進展があったみたい？』








突然ベッドの外から聞こえて来たコナンくんの声に、私ものそのそとベッドの下から抜け出す。


緊迫した雰囲気でとしやくんに詰め寄っていたコナンくんは、「お兄さんは近くで呼び出されて攫われた可能性が高い！」と叫んで、そのまま家を飛び出して行ってしまった。

もしかしてこの近くの建物をしらみ潰しに当たる気なの？


そんなの、もうとっくに警察の人が……あぁ、みんなも行っちゃった。







「……貴方はもう帰りなさい。言い訳なら、私からしておくから」


「え？……どうして？」

「貴方には危険な目に遭ってほしくないの。……分かって」








最後まで残っていたアイちゃんも、そう言ってみんなを追いかけていってしまった。



……心配してくれてるのかな？








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