11話 ページ13
諸伏Side
あれから、四年ほどの月日がたった。
俺達は高校を卒業し、無事希望していた警察学校に
ゼロと一緒に入学することができた。
もともと警察官に憧れてたしなりたかった。
でもそう願望する理由のひとつに彼女を見つけることも
含まれていることは、ゼロにも言ってない秘密だ。
あの日以降、彼女から連絡が来ることはなかった。
何度か俺達から電話を掛けたが繋がることはなく、
ただむなしいコール音と留守番電話の女性の声だけが
ずっと俺達の耳に届いていた。
もし、もう少し早くお見舞いに行っていたら、
もし、あの日一緒に帰っていたら、
彼女は俺達の前から姿を消さずに済んだのだろうか。
でもそれはただのたらればでしかないし、
もしかしたら、なにか事情があったのかもしれない。
警察学校が始まって、ガラッと変わった生活環境に
順応するのは大変だったし、同じ班の松田と萩原とも
最初いざこざは色々あったけど、最近はなんとなく
慣れてきたし、班長である伊達おかげで円滑に進む
ようになったし、なんだかんだつるむようになって
ようやく、心とか体に余裕ができてきた気がする。
だからか、ずっと心に空いた彼女のいない隙間から
吹いた風が昔見たよく笑う彼女を思い出させる。
？「…ろ…ぃ…ひろ…ヒロっ！」
『うお！？…ってゼロか』
途切れ途切れに俺を呼ぶ誰かの声が聞こえきてて、
思考の海に落ちていた意識をゆっくりと上げると、
ゼロの顔がすぐ傍にあって流石に驚いた。
どうやらぼーっと考え事をしている内に、
今日の授業は終わってしまったらしい。
降谷「何ボーッとしてるんだ？」
『ちょっと昔を思い出して考え事してたんだ。
ところで松田と萩原は？姿が見えないけど…』
伊達「先に食堂に行ったぞ」
ゼロの背後から聞こえてきた声に視線をずらせば
俺達の班長である伊達が顔を出した。
『ゼロ達は？』
伊達「これから行くところだ」
降谷「僕も」
『じゃあ俺も行くよ。』
ちょうどお腹も空いてきた。
今日の定食メニューはなんだろうか。
机の上に広がった教材とパソコンをしまって、
凝り固まった体を伸ばしながら立ち上がる。
聞きそびれた部分はあとでゼロに聞いて、
今日のレポートは何を書こうかな。
そんなことを考えながら机の上をきれいにして
もうすでに扉の前でまだかとこちらを待っている
ふたりの方へと歩き出した。
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ぽこぽん(プロフ) - 命亜さん» ご指摘ありがとうございます。そうなんですよね。でも生憎とこの小説はご都合主義とオリジナルの産物なのでご容赦ください。 (2022年5月15日 8時) (
レス) id: d7923ddccb (このIDを非表示/違反報告)
命亜 - ゼロヒロは親居ませんよ？ (2022年5月13日 10時) (レス) @page5 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» やったね！感想を送ってきてくれるの楽しみにしてます！((想像した悲しい結末にならないよう祈ってね！☆ (2020年6月6日 11時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - ぽこぽんさん» 了解です！泣きます！((( ちなみに、それで泣いたのは悲しい結末を想像してですw (2020年6月6日 10時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» はやっ！？でも、私のかいた小説で泣いてくれるなんて正直嬉しいです！変な感じしますけど笑。これからも、もっと泣かせにいくのでどんどん泣いて最後はハッピーエンドになってください！……ってそこは私の腕次第ですな。 (2020年6月6日 10時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽこぽん | 作成日時：2019年10月2日 15時
