ユーモアなんて知らない03 ページ45
(そうだ……サー・ナイトアイはわたしたちを『雇う』んだから……)
考えれば当たり前のことだ。スカウトをもらった職場体験とは違う。やりたいからやれるものではないのだ。いかに自分を売り込むか。相手に自分をアピールできるか。どれだけ有益かを示せるか……。今、それを問われている。
「社会に対し自分はどう貢献できるのか。他者に対し、自分がどう有益かであるか。認めてもらうためにはそれを示さねばならない」
ナイトアイの鋭い視線が、すっと、出久に向けられる。
「特に貴様だ。緑谷出久。ミリオ自らが推薦した語部はまだしも……貴様に至ってはただの『紹介』。今のところ感じられる旨味はゼロ」
「！？」
「貴様が我が社にどう利益となるか、言葉ではなく行動で示してみるといい」
そしてナイトアイは、眼鏡をギラリと光らせた。
「3分。3分以内に私から印鑑を奪ってみよ。私の下でヒーロー活動を行いたいのなら、貴様が自分で判を押せ」
「えっ……え！！？」
「そんなっ……！」
突然ふりかかった難題。戸惑う出久に、心配そうなA。
しかしそんな2人にはお構いなく、ナイトアイはまるで単純作業のように淡々と言葉を紡ぐ。
「ユーモアではセンスの欠片もない貴様にチャンスをやろうというのだ。どうだ私は優しいだろう」
(冗談じゃない……！)
ナイトアイの個性。それを知っている者ならば、これがいかに無理難題かわかるだろう。
「ミリオとバブルガール、それに語部は一旦退室を」
「あっ、はい」
「い、いずっくん………」
「……元気がないな」
「「「イエッサ！！」」」
あのくすぐりマシンはご遠慮願いたい。
(いずっくん……がんばって……！)
確かにナイトアイの個性のは強力だ。強力だが…出久だって、数々の苦難を乗り越えてきた。そして大きく力を伸ばしてきたのだ。
(いずっくんを、信じるしかない……！)
ドアが閉まる直前の、動揺しきった出久の顔が、不安だった。
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SangriA(プロフ) - あいうえお。さん» お久しぶりでございます！いつの間にか7です……！9月に書き始めたシリーズなのにおかしいな……。これからも更新がんばりますのでよろしくお願いします！ (2018年10月26日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお。 - 久しぶりのコメント、いつのまにかもう7。更新が進む進む。低下する私の語彙力。←←更新頑張ってください！(唐突←← (2018年10月25日 23時) (レス) id: a39bf4407f (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 雪音さん» そう言ってもらえてありがたやですー( ´ ▽ ` )更新がんばりますねー (2018年10月20日 22時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - SangriAさん» 試験面白い！忙しい中レスありがとうございます！頑張ってください！ (2018年10月18日 23時) (レス) id: d204d91f16 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - 雪音さん» ありがとうございます！まだまだ更新がんばるので楽しんでくれたら嬉しいです！ (2018年10月18日 19時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年10月17日 21時
