隣の美少年02 ページ18
「ふぁ〜……」
Aの個性には弱点らしい弱点がない。この睡魔さえなければ。彼女自身も克服したいと考えているが、これはどうにかなるものなのだろうかとも思う。
いや、今はとにかく。
「ねむ……」
足がもつれる。本格的に危ない。
まあ最悪道端で寝ても、父がつけたGPSで発見はされるのだが。
(ふらふら、する…………)
「――――――――――おい！！」
「ふぇっ？」
ぐんっ、と力強く引っ張られる。直後、頬に強い風。そして、ものすごいエンジン音が通り過ぎ……
(あ、れ？ わたし、今、やばかった……？)
ひかれそうになった、と理解した。
「んなふらついてたら危ないだろ」
(あれ)
「あまりぼーっとするな」
(この声は)
「隣の……」
見上げると、特徴的な赤と白の髪。左目を囲むように火傷跡があるが、やはり端正な顔立ちをしている。この美人なお隣さんが、咄嗟に手を引っ張ってくれたらしい。
「ごめん。ありがとうねぇ」
「……別に。目の前で事故られたら、後味悪ぃからな」
(おう。ツンデレ)
「…………お前、強いのにちょっと抜けてるんだな」
そしてナチュラルに失礼。いや、本当のことだが。
「あはは。面目ない。えーと……名前は……」
「轟焦凍」
無表情だが、答えてくれるあたり冷たい訳では無いらしい。
(あ、そもそも助けてくれたんだからいい人だ)
「轟くんかぁ。わたしは語部A。ほんとにありがとねぇ」
危うく大怪我。下手したら……考えるのはよそうとAは思った。流石に笑えない。
「お手数かけてごめんねぇ。じゃあまた〜…」
「待て」
「んぁ？」
「前」
「………おお」
電柱が鼻先数センチに迫っていた。今日は大分きているらしい。
「……はぁ」
ため息。
(地味に傷つく…)
「お前、家どっちだ」
「ぅあ？」
(やっぱいい人…)
なんやかんや、お隣さんが家まで送ってくれることになった。呆れたようにしつつも、それとなく車道側を歩いてくれたり、歩幅を合わせてくれたり、紳士だ。
「初対面なのにありがとねぇ」
「別に、家が同じ方向だったからな」
そうは言うが、わざわざこんなめんどくさいこと、普通はしてくれないだろう。根は優しいのだとAは思う。
「……それより、」
「んー？」
「お前の個性……どうなってんだ？」
「あー、うんとねぇ……」
普段ならこれだけ眠いと説明したくないのだが、彼は恩人。Aは眠気でたどたどしくなりながらも懸命に説明した。
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SangriA(プロフ) - 鳩ぽっぽさん» はじめましてー。知ってますよ。今はたまにログインする程度ですが(´д⊂)キャラデザが好きです。 (2019年5月16日 22時) (
レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
鳩ぽっぽ - シノアリス知ってるんですか？！(落ち着け) (2019年5月16日 19時) (レス) id: b1d6b85d01 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - フユキさん» コメありがとうございます！シノアリスいいですよね(*°∀°)シノアリスは衣装がみんな可愛いので特に好きなグレーテルにしました(^-^) (2018年9月18日 15時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
フユキ(プロフ) - おっふシノアリス知ってる人だ。グレーテルソーサラー居ないけど可愛いですよね。 (2018年9月18日 11時) (レス) id: e79ac6a0b2 (このIDを非表示/違反報告)
SangriA(プロフ) - バエルさん» ご指摘ありがとうございます！わかってたんですがご都合主義でお隣にしました…。不自然ですみません。 (2018年9月17日 11時) (レス) id: f00caaebcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SangriA | 作成日時：2018年9月5日 3時
