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「ま……待ってくれ！」
「いいのデスネ。ジュラ」
「リチャード殿、」
「善意に目覚めても過去の悪業は消えませんデス。私は一からやり直したい」
ラハールの要求に思わず息を飲むものの、ホットアイ…リチャードの言う事も一理有る。十の悪が一の善で帳消しになる程、世の中は甘くは無い。
「ならばワシが代わりに弟を探そう」
「本当デスか！？」
「弟の名を教えてくれ」
「名前はウォーリー。ウォーリー・ブキャナン」
「ウォーリー！！？」
どういう経緯でジュラが知ったかは知らないが、会話から察するにリチャードは弟を探しているらしい。そしてその名に真っ先に反応したのはエルザで。かく言う私も何処かで聞いたようなと思っていれば…足元にいたアクアが、四角顔と小さく呟いた事で、嗚呼と小さく納得する。( 楽園の塔で会ったエルザの友人 )
「その男なら知っている」
「何と！！？」
「！！！」
「私の友だ。今は大陸中を元気に旅している」
「これが光を信じる者だけに与えられた奇跡というものデスか…！ありがとう、ありがとう……ありがとう！！！」
驚愕した表情でエルザを見ていた彼は、彼女が微笑みながら頷くのを見ると涙を流しながら膝を着いた。( 奇跡、か )
犯罪者が蔓延る世の中で家族、きょうだいが離れ離れになるという事は決して珍しくは無い事例だとここ最近の出来事で思う。( 確かシモンの妹は…カグラって言ってたっけ )
私自身にも問題が山積みなのに他人の事を気にしている余裕が有るのかと言われれば、正直怪しい所だけれど…亡くなった人の意志を継いであげたいと思うのも事実。
そんな事を考えていれば、涙を流していたリチャードは幾らか落ち着いたようで。抵抗すること無く、手錠を掛けられる事を受け入れた。
「…もう、解いてもいいんじゃないの」
「いえ…私たちの目的は六魔将軍如きじゃありません」
「如きって、」
「評議院への潜入…破壊。エーテリオンの投下。もっととんでもない大悪党がそこにいるでしょう。貴様だ、ジェラール！！！！来い！！！！抵抗する場合は抹殺の許可もおりている！！！」
未だに解かれない術式に再び男を見遣るものの、その顔は険しいままで。( しかも、今…��如き��って言った？ ) そんな苛立ちを表に出す暇もなく、男は大声で本命の人物を指差した。当然、戸惑いが広がる訳で。
「そんな…！！！」
「ちょっと待てよ！！！」
「その男は危険だ。二度とこの世界に放ってはいけない、絶対に！！！！」
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ゆきっき(プロフ) - いつかヴェンディが真実を知る日をずっと楽しみに待ってます！ (2022年8月4日 0時) (
レス) @page46 id: e77387d96a (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 続き待ってます (2021年6月11日 16時) (レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しく思います。また近々続きの更新して下さると嬉しく思います。更新を楽しみに待ってます。 (2021年3月31日 6時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しいです。更新を楽しみに待ってます。 (2021年1月21日 21時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。返信待ってます。 (2020年7月28日 18時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗葉 | 作成日時：2019年11月30日 19時
