( 3 / 8 ) ページ25
「これは街なの?」
「幻想都市ニルヴァーナ。かつて、古代人ニルビット族が住んでいた都市」
アクアと共にニルヴァーナの中心部へとやって来た。其処は古代都市と呼ぶに相応しい壮観で。此処で確かに人が暮らしていたのだろう。
「今からおよそ400年前、世界中でたくさんの戦争があった。中立を守っていたニルビット族はそんな世界を嘆いて、世界のバランスを作る魔法を作り出した。光と闇をも入れ替える超魔法。その魔法は平和の国、ニルヴァーナと名付けられた」
「平和の名を持ってるのに、悪い事に使われようとしてるなんて皮肉なものだねえ。……それにしても、詳しいね?」
「昔…アクアとまだ出会う前ね。ある人に聞いた事が有ったの。ずっと忘れてたけど……それをさっき思い出した」
「ほへえ…良く思い出せたねえ」
幼少期の事を思い出しながら伝えれば、アクアは感心したように目をぱちぱちとさせた。その様子に、本当に偶然だけどねと口にしては、高台へと行こうと続けた。
「そう言えば、これ…何処に向かってるんだろう」
「…………この方角、まさか」
「何が有るか、知ってるの?」
高台へと登れば、こんな時でなければ、感嘆の声でも上げられていただろう景色が広がっていて。そんな中…ぽつりと呟かれた言葉に、ニルヴァーナの進行方向を見る。其方の景色には、嫌という程…見覚えが有って。
「化猫の宿」
何度も、何度も其方を見詰めた。見紛うはずが無い。進行方向には間違いなく、化け猫の宿のギルドが有る。( 奴らの狙いは化猫の宿…? でも、どうして… )
「そうか。マスター・ローバウル…!」
真の狙いは ──
「どういう事!?」
「ギルドに居る人達がさっき話した人達ってこと」
「え!? ニルビット族の末裔とか……?」
「細かい事を省けば、そういう事。つまり、マスターならニルヴァーナを再び封印する術を持っている可能性が高い」
「六魔将軍的には邪魔な存在だから、真っ先に潰そうって事……?」
頷けば、それは大変だ!と驚きに目を見開いたアクア。( 末裔というより、
「グオオオオオオオオォォォッ!!!!」
突然、響き渡った叫び。それは、まるで
「耳がビリビリするぅ……!」
「…多分、ナツだ」
・
・
188人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆきっき(プロフ) - いつかヴェンディが真実を知る日をずっと楽しみに待ってます! (2022年8月4日 0時) (レス) @page46 id: e77387d96a (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 続き待ってます (2021年6月11日 16時) (レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しく思います。また近々続きの更新して下さると嬉しく思います。更新を楽しみに待ってます。 (2021年3月31日 6時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新して下さると嬉しいです。更新を楽しみに待ってます。 (2021年1月21日 21時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。返信待ってます。 (2020年7月28日 18時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紗葉 | 作成日時:2019年11月30日 19時