FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - 02 (ページ15)

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（ 4 / 5 ）第三者視点ページ15

「…ッ、」
「はははっ、梟との戦いで負った傷がまだ痛むか？」

両者が膝を着くものの、それは着地した際のもの。確実にダメージ量が多いのはAで。彼の通り、そもそも此処に来るまでに受けたダメージ量が違う。

ジェラールはエルザとの一戦があったものの、そのエルザも此処に来るまでにや斑鳩との一戦で魔力の消費やダメージ量は多く。それまで静観していたジェラールの方が魔力も体力も残っているのは必然で。

「A…！」
「…大丈夫。傷の痛みはそんなに感じないから」

エルザの上げた心配する声色に、安心させるように強く立ち上がったAは目の前の男を真っ直ぐに見た。

「はあああっ！！！」
「力を隠して、オレに勝てるとでも思ったか！！」

剣を構えた彼女は地を蹴って一気に詰め寄る。けれど、見下した表情で刃先を受け止めたジェラールの身体中に魔法が直撃した。── その時、

「ッ、ぐ、…ぁ…！」

ぱりんと何かが、壊れる音。

「ジェラール！！！貴様、Aに何を……ッ！！」

その瞬間、その場に蹲るA。頭を押さえては、苦しそうに声を上げる。戦いを見守っていたエルザが、尋常ではない彼女の様子に声を上げた。

「ァ、── ッ！！！」

その時、Aの絶叫が辺りに響き渡った。

「…ひ、何この魔力…！？」
「ナツ、じゃねえな…」

一方、塔の外へと脱出していたグレイ、ルーシィ、ハッピー、アクア。そしてジュビア、ウォーリー、ミリアーナ、ショウ。

Rシステムの真の姿に驚いていれば、次に感じた凄まじい魔力。それはエーテリオンを吸収した塔は別の ── 、

「みゃ、ネコネコ！どしたの！？」

此処まで届く謎の魔力に皆が絶句していた時…突然、ミリアーナが声を上げる。その声にハッとした面々は彼女を、正確には彼女の腕の中に抱かれていたアクアを見た。

「アクア！？」
「ちょ、一体どうしたのよ！？」

アクアは周りの音を遮断するように耳を垂れさせ、それを押さえながらガタガタと身体を震わせていて。更にその目にはボロボロと大量の涙が零れていた。

ルーシィ達が次々に顔を覗き込むものの、彼女の口から紡がれるのは、A…と彼女の相棒の名前だけ。

「まさか…この魔力はAさんの……？」
「「「！！」」」
「そんなはず…」

ジュビアの小さく呟いた言葉に一気に集まる視線。普段とは余りにも違い過ぎる魔力量にグレイは否定しようと口を開くも、再びアクアの様子を見ると、その口から続きの言葉は出なかった。

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