FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ9)

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「しゅぴーんっと、アクア登場！お待たせしましたっ！」

ミストガンと分かれた後、連絡を取ったアクアと待ち合わせをする。純白の翼を羽ばたかせながらやって来たアクアが、元気な挨拶と共に敬礼をしながら地面に降り立った。

「急に呼んでごめんね」
「ううん、ミラちゃんには話聞いたのから飛んで来ない訳には行かないなと！……ミストガンは一緒じゃないの？」
「着いて行こうかって聞いてはくれたんだけど…ナツ達が居る訳だから、迷惑は掛けられないでしょ」
「そっかあ、依頼取りに来るのに周りを眠らせる用心深さだもんね。……じゃあ、早速ガルナ島まで行く？」
「うん。お願い」

ミストガンの事情を知らない彼女だけど、顔を見られたくないという事くらいは分かっているのだろう。深くは追求せずに、あいあい！と元気良く手を挙げては再び翼をはためかせる。そしていつもの様に私の背後に回ると、身体を掴むとガルナ島へと一気に飛び立った。

「あ、見えて来たよ」

話しながら飛び続けて、やっと見えて来た島。昼間という事もあってか、其処まで不気味さは感じない。

「……よっと、到着です！」
「有難う、アクア。着いて早々、悪いんだけど…上空からでも地上からでも良いからナツ達を探してくれる？」
「あい、任された！」

島が見えて浜辺へと降り立つ。声を掛けながら通信用魔水晶を差し出せば、それを受け取って鞄に仕舞ってから元気な返事と共に島の中心部へと飛び立って行った。

「開け、南方座の扉…朱雀！」

鍵を掲げれば、心地好い鐘の音と共に現れる朱の魔法陣。其処から姿を表した朱の炎を纏う鳥 ── 朱雀。立派な翼を広げた彼女は空を数度、旋回して私の腕へと降り立った。

《 …主様！》
「久々に喚び出して、直ぐに悪いんだけど…頼みたい事が有るの」
《大丈夫です、何なりと！……ところで、此処は何処ですか？》
「呪われた島、ガルナ」
《ぎょえっ、呪いですか》

嬉しそうにパタパタと翼を羽ばたかせて喜びを表現する朱雀。不穏な雰囲気は感じていたのだろう…首を傾げた朱雀に場所の名を教えれば、驚いたように声を上げた。

「詳しい事については玄武に調べて貰うつもりで居るんだけど…その前に貴女はこの島を見て来てくれる？出来れば島の外を」
《島の外？》
「うん、島の中はアクアが見てくれてる。主にナツ達を見付ける為に、だけど。……兎に角、この島には何か秘密が有る筈」
《じゃあ、月の方を中心に行きます》
「有難う、お願いね」

朱雀が飛び立ったのを確認すると外套を羽織直して、フードを被ると歩き出した。

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