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「……クエストの内容は?」
『呪われた島、ガルナよ』
「……よりによって、」

呪われた島、ガルナ。呪いだのなんだのと…船乗りは勿論、海賊ですら近寄らないという島。そう言えば、2階のクエストボードを見た時にそんな依頼があったような。

( 黄金の鍵… ) アクア曰く、新人は常識人。そんな彼女がギルドのルールを破ってまで、ナツ達に着いて行った理由が分かった気がする。星霊魔導士なら黄金の鍵 ── 黄道十二門の鍵は喉から手が出る程、欲しい物だろう。

「それで、私に連絡した理由は?」
『3人を連れ戻して欲しいの。…連れ戻しに行ったグレイも一日経って戻って来ない所を見ると着いて行ったか、無理矢理連れて行かれたか…』

ガルナ島までは、恐らく船で行った筈。ハルジオン港まではグレイで構わないだろうけど…その彼が戻って来ないとなるとミラの言う通り、無理矢理連れて行かれた可能性も否めない。( ナツなら殴って気絶させる事くらい、躊躇しないだろうし )

然し、依頼に向かったとなるとS級クエストを受けられる魔導士 ── 通称・S級魔導士の存在が必要になって来る。それは今現在、妖精の尻尾の中でも6人しか存在しない。

「ラクサスは? ギルドに居るんじゃないの?」
『断られたの。ハッピーが依頼書持って行くの見てて、止めもしなかったんだから!それに加えてギルドのルールを破ったんだから、破門にしろだなんて!』

その内のひとりであるラクサスの名前を出せば、ダンッと派手に机に拳を叩き付けたのか、音と共に魔水晶の映像が激しく揺れる。揺れが止まって再びミラが映るものの…その顔はいつもカウンターでにこにこしている彼女とは程遠い。

引退したとは言えど…彼女もまた6人の内のひとり。つまりはS級魔導士で。まるで、現役時代を彷彿させるような表情に苦笑いするしか無かった。

『それでね…エルザには連絡したんだけど、Aにもお願い出来ないかしら?』
「エルザなら、大丈夫だと思うけど。……分かった。私も行ってみる」
『本当? 有難う!』
「それから、マスターに伝えてくれる? その依頼は私が受理するからって。勝手に行ったと言え…依頼人に希望を持たせた可能性が有る以上、何とかしなきゃでしょ。それに、ラクサスの思い通りになるのも癪に障る」

最後の言葉に笑ったミラ。承諾してくれた彼女に通話を終了させ、ミストガンに声を掛けた。

「……そういう訳で、ミストガン。悪いけど、私行って来る」
「……一緒に行こうか?」
「エルザも合流するみたいだから何とかなると思う」
「そうか、気を付けて」




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ツバキ(プロフ) - 月の雫(ムーンドリップ)が月の雫(ムーンドロップ)になってますよ! (2019年9月23日 20時) (レス) id: 38cae1e3e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗葉 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/F0OOQB  
作成日時:2019年6月10日 21時

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