FAIRY TAIL - 蒼穹の巫女 - (ページ31)

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「！ギルトが歩いて…！？」

一度は連れ去られたルーシィをナツとハッピーが連れ戻したものの、マスターは重症。他にも大勢の負傷者が居て。ミラちゃんがAに連絡を取ってくれたらしいけど、いつ戻って来るかまでは分からない。

そんな時、突然辺りに響いて来た地鳴り。状況を把握する為にギルドの外へと出れば、真正面…海の方から歩いて来る何か。── それはファントムのギルドそのもの。

「エルザ！！」

あの動くギルドには魔導集束砲が備え付けられているようで、其処から放たれようとしているジュピターを超防御力を誇る金剛の鎧を纏ったエルザがひとりが受け止めようとしているらしい。

「〝アーマー〟、付加(エンチャント)！」

ジュピターが放たれようとした瞬間、僅かに聞こえた声。その声の主を確かめる暇もなく、眩しい程の光に包まれて思わず目をぎゅっと瞑った。

「すげえ……アレを止めちまった…」
「た、助かった…流石だぜ…」

「！エルザーーー！！」
「しっかりしろ！！」

聞こえた沢山の声にハッとすれば、前を見る。ジュピターはエルザによって止められたようで私達は無傷だったけど…受け止めた本人の鎧は粉々になっていた。

『マカロフ、そしてエルザは戦闘不能。もう貴様らに凱歌は上がらねえ。ルーシィ・ハートフィリアを渡せ！今すぐだ！！』

「勝手に決め付けた挙句には、ルーシィを差し出せ？仲間を敵に差し出すギルドが何処に有るって言うの」
「 ── 仲間を売るくらいなら、死んだ方がマシだっ！！！」
「オレ達の答えは何があっても変わらねェ！！お前等をぶっ潰してやる！！」
「「「「オォッ！！！」」」」

移動ギルドの方から聞こえて来た男の声。それは幽鬼の支配者のマスター、ジョゼのもの。それに対して呆れたように返す声。その声の主に驚いたように目を見張ったものの、エルザやナツは直ぐにジョゼへと強い言葉を返した。

『 ── ほう…ならば、更に特大のジュピターをくらわせてやる！！装填までの１５分恐怖の中であがけ！！』

「また撃ってくるの…！？」
「クソッ、エルザでさえ…一発防ぐのがやっとなんだぞ…！」

『地獄を見ろ、妖精の尻尾。貴様等に残された選択肢は二つだけだ。我が兵に殺されるか。ジュピターで死ぬかだ』

ファントムのギルドの方から現れた幽兵(シェイド)。仲間を巻き込んでやら、脅しだやらと声が上がったけれど…アレがジョゼの魔法で作り出されたものであるとカナが告げれば、ギルドメンバーに一気に動揺が走った。

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