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４月。今日は入学式である。
俺の名前は
新たなスタート。所謂新生活に、少々浮き足立ちながら正門を通った。
校舎へと続くその道は桜並木が続いている。
そこに咲き誇る鮮やかな桃色を見渡しながら歩みを進めた。
と、何気なく見渡していれば、桜の花びらを掃いている生徒がちらほらといる。
腕に嵌めた腕章に書かれたその字は、『生徒会』と主張していた。
どの生徒も真面目そうで、緊張気味の俺のような新入生にも「おはよう」「入学おめでとう」など歓迎の声をかけていた。
そんな中に異質な存在が一人。
彼は生徒会とは少し離れた場所にいた。
今まで出会ったことも無い雰囲気に、思わず目を奪われる。
だがそんな俺とは違い、他の新入生はちらりと彼の方を見るだけですぐに眼をそらした。
春にしては強い風が吹く。
ふわりと桜が舞い、一瞬彼を包み込んだように思えた。
風に揺れる銀色の髪。きらきらと陽の光に輝き、憂いを含んだ彼の瞳はこちらを向いていた。
そう、一目惚れだったのだ。
桜の似合うその儚げな姿に。
彼は綺麗だった。
俺が見ていることに気が付いたのだろう。
持っていた箒を立てかけて、彼はこちらに向かってくる。
まさかこちらに来るなんて思っておらず、慌てて俺は背筋を伸ばした。
彼は生徒会の内一人のようだ。しゃんとしなければ。
「入学おめでとう。君、道草をしていて大丈夫か？」
初めて聴く彼の声。完全にノックアウトである。
そして思わず固まってしまった俺は、もちろん入学式に遅刻した。
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Td(プロフ) - ともえさん» ありがとうございます。検討致します (2018年12月17日 19時) (
レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
Td(プロフ) - ミオさん» こちらこそありがとうございました。検討します。 (2018年12月17日 19時) (レス) id: 7b29245002 (このIDを非表示/違反報告)
ともえ(プロフ) - 面白かったです！続編希望です！ (2018年12月17日 8時) (レス) id: 3030554e8b (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - 面白かったです！ありがとうございました！続編希望です！ (2018年12月17日 2時) (レス) id: f13eb61b67 (このIDを非表示/違反報告)
怠惰(プロフ) - 油菜さん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです！ (2018年3月8日 6時) (レス) id: 49a9a48379 (このIDを非表示/違反報告)
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