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「ニノはさ、アイス何味が好き?」
「え…なんだろ。昔はストロベリーが好きだったけど…」
「あー、ストロベリー!美味しいよね」
「今はその時の気分かなぁ」
地下から外に出て、その眩しさに目を細める。
手で庇を作るようにして太陽を見上げれば、行きよりもその威力を増しているように見えた。
「あの…バーガー、ごちそうさまでした」
そう言ってペコリと頭を下げれば、相葉さんが照れくさそうに笑う。
「あひゃひゃ、律儀!昨日も思ったけど、ニノって意外と礼儀正しいよね。こっちこそいきなり付き合ってもらっちゃってごめんね。でも、一緒に食べてくれてありがとう」
「…どういたしまして」
「俺も、どういたしまして!」
二人で言い合って笑い合う。
その空気感は少しだけぎこちないけど、決して嫌なものじゃない。
オレたちは降り注ぐ太陽の下、なるべく日陰を選びながら並んで歩きはじめた。
昨日までは全くの他人だったはずなのに…と思うとひどく不思議な気分。
俯くと相葉さんのシャツの裾が目に入る。
オレも次からはもうちょいマシな格好して出てこよう。
これじゃ並んで歩くのがやっぱりちょっと恥ずかしい。
そう思った自分にふと我に返る。
そもそも次なんて、あるかどうかわからないのに…
心の中で自嘲していると、ふいに相葉さんに話しかけられた。
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LILY(プロフ) - いちさん» いちさん、お久しぶりです。私も含めみなさんそれぞれに思うところはいろいろあって、折り合いをつけるのも大変ではありますが…私はそれでも好きな人には幸せでいて欲しいなと思います。もちろん想い、悩み、苦しい思いをする人たちもみんな…ね! (2019年11月14日 5時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
いち(プロフ) - LILYさん、ご無沙汰してます。あれから8年か、ひと昔。皆さんには幸せになって貰いたいですねー。 (2019年11月13日 9時) (レス) id: 8e7e2c351d (このIDを非表示/違反報告)
いち(プロフ) - LILYさん、ご無沙汰してます。あれから8年か、ひと昔。皆さんには幸せになって貰いたいですねー。 (2019年11月13日 9時) (レス) id: 8e7e2c351d (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - えーすさん» えーすさん、ありがたいお言葉!!気が早いけどその後のふたり…私も彼らが再びやってくるのが楽しみです♪冬のアイスクリームもきっとふたりあったかい部屋の中で食べたなら格別に美味しいはず!返信遅くなってしまってごめんなさい!そして最後までありがとう(≧∀≦) (2019年8月31日 4時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
えーす(プロフ) - 気づけば8月も終わり。二人の恋も穏やかな秋に深まっていくのでしょうね!もう勝手にone year laterを楽しみにしております! (2019年8月30日 2時) (レス) id: 637fc1061e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:LILY | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Colorfulstory/
作成日時:2019年8月1日 5時