#19 Another.(中村side) ページ42
カラン……カラン
杉田「こんな時間に珍しい。いらっしゃい」
男「ナカムラ、って居る?」
杉田の問いかけには一切反応せず、カウンター席に座ってきた男。
中村「注文は?」
男「ベルモット…あと、シルバーブレット」
中村「……杉田、下がってて」
このチョイスだと、恐らく"情報屋"に依頼があるんだろう。
杉田を見やると、心配そうな表情を見せながらも奥へ戻って行った。
中村「で、内容は?」
男「人探しをしてる。"D-1978S"と"F-1126J"
って奴をね……ご存知ない?」
以前、何処かで耳にした事がある。
確か____最強の生物兵器になり得る者だと。
黙りこくる俺を見て知らないと判断したのか、
男「写真は……あ、そうそう。これ」
目の前に放り出された一枚の写真。
それを見て、思わず息をのんだ。
写っていたのは、薄く微笑む幼い少女と屈託のない笑顔を浮かべる青年。
それは、紛れもなくAと潤だった。
男「うーん?知ってる顔だね、それ。」
中村「いや?大体の検討つけてたけど……
思い違いだったわ」
腐っても相手はプロ。そんな咄嗟の嘘で誤魔化せる訳も無く、
男「ね、教えてよ。連絡取ってくれればいいから」
中村「見るからに、お前がそれで満足するとは思えん。」
さっきから俺に訴えかけるような目は、弱々しい
声色に反してギラついていた。
相当焦ってるな、こいつ。
暫く黙って見つめていると、
男「チッ……言えって!」
痺れを切らしたのか、カウンター越しに俺の
胸ぐらを掴み、拳銃を押し当てる
男「おら、早くしろ」
?「そうですよ中村サン、早くしてくださいよー」
ふと男の後ろに目線を移すと、気だるそうに机に伏している梶田がいた。
男「お前、いつの間に?!」
ほんとだよ、いつの間に居たんだよお前。
梶田「さっきですよー。てか、折角飯作ってきたのに冷めちゃうじゃないですか。だから、"早くして"」
そう言ってニヤリと微笑むコイツの真意は__
中村「あぁ、そう」
男が梶田に気を取られている隙に銃を奪い、右腕を撃ち抜く。そしてそのまま突き飛ばし、カウンターを飛び越え男に馬乗りになると、
中村「情報屋だから非力だと思った?
お得意さんくらいは守らんといかんのでね。
……悪く思うなよ」
そう一方的に告げ、躊躇いもなく引き金を引いた
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亜樹(プロフ) - 神谷さん!調教して下さい!彼なら許す(笑) (2019年1月11日 18時) (レス) id: 42e8eb5d96 (このIDを非表示/違反報告)
のりすけ(プロフ) - 自称変態さん» 自称変態さんコメントありがとうございます!(凄い名前だな…by神谷)その2人も後々……?楽しみにしてて下さい♪ (2018年11月5日 7時) (レス) id: b6d5b356d9 (このIDを非表示/違反報告)
自称変態 - 日野さんのせりふ神谷さんと櫻井さんにも言ってほしいです!!!!! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 3de450cf70 (このIDを非表示/違反報告)
四季(プロフ) - 今日作者の新作?のところにこの作品があったので見たんですけどやっぱのりすけさんの作品はすごいですね("⌒∇⌒")掛け持ち大変でしょうけど頑張ってください! (2018年10月17日 18時) (レス) id: 5f429ae7f0 (このIDを非表示/違反報告)
ryoriisa(プロフ) - のりすけさん» 占ツクのボードに書き込みしたので、そちらでお話しませんか?? (2018年9月24日 16時) (レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のりすけ | 作成日時:2018年8月27日 20時