・(立花side) ページ39
その後も､Aは沢山の事を話してくれた｡
ALICEの被検体となり､数々の実験を受けた事｡
潤くんとの関係が始まった事｡
……そこに彼からの愛は無いだろうという事｡
最後の一文は間違ってるけど､そう思うのも無理はない｡潤は自分を隠すのが上手いから｡
大事そうに言葉を選んで紡いでいくその声が途切れた所で､菅沼がある事に気がついた｡
菅沼｢あれ?じゃあどうやってここに来たの?
捕まってた訳だよね?｣
『それは､(櫻井｢俺が逃がした｣
扉の方を見ると､櫻井さんと神谷さんが静かにこちらを見つめていた｡
櫻井｢元々俺もそこに居てね｡いろいろあって逃げようって時に2人を連れていったんだ｡そいつらみてたらその……情が移ったというか｡｣
神谷｢それ､マフィアとしては失格だけどね｡
僕も別に断る理由がなかったから､3人とも加入させた｡実力としては申し分なかったし｡
Aちゃんだけ公表するのが遅かったのは､
後遺症が酷かったから｡それだけ｣
『……こんな感じで｡』
神谷さんが言い終えると同時に､Aが羽織っていた白衣を脱ぎ捨てる｡
＿＿＿＿白い肌にそぐわない､横腹についた赤黒い焼印｡
所々に広がる毒々しい紫の血管｡
腹に一筋残る､抜糸の跡｡
それらによって､色っぽい筈の下着姿は
一種のホラーと化していた｡
間島｢何でこの子が｣
ポツリとまじーが零す｡
俺だって､情報量が多すぎて何が何だか分からない
どうしてこの子がこんな目に遭わなくちゃいけない?この子自体に罪は無いのに｡
あまりの状態に言葉も出ない俺達を見て､
『醜い……ですよね｡潤兄にも縋って｡
汚れてるんです｡だから､だから……』
『迷惑かける前に､いっそ捨てて下さい』
いくらお前が自分を責めているとしても｡
それでも俺は
いや､"俺達"は｡
｢だから何だよ｣
『え?』
｢汚れてる?そんなの昔の話だろ｡｣
『で､でも潤兄と』
｢それでお前の傷が癒えるなら､それは痛みも知らない俺達が､咎められる事じゃない｡
しかも､身体を繋げるなんてザラにある話｡
どんだけこの世界にいると思ってんだ｡
別にどうあろうが､その……Aが綺麗な事に変わりはないっていうか｣
最後､恥ずかしくなって声が小さくなってしまったけど､Aを見たら微笑んでいたから､ちゃんと伝わったみたいだ｡
間島｢よし､立花くんが代弁してくれた所で……
A､服着ようか｣
『あっ｡着ます!そうだよね!!ごめんなさい』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 140人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜樹(プロフ) - 神谷さん！調教して下さい！彼なら許す(笑) (2019年1月11日 18時) (
レス) id: 42e8eb5d96 (このIDを非表示/違反報告)
のりすけ(プロフ) - 自称変態さん» 自称変態さんコメントありがとうございます!(凄い名前だな…by神谷)その2人も後々……?楽しみにしてて下さい♪ (2018年11月5日 7時) (レス) id: b6d5b356d9 (このIDを非表示/違反報告)
自称変態 - 日野さんのせりふ神谷さんと櫻井さんにも言ってほしいです!!!!! (2018年11月4日 22時) (レス) id: 3de450cf70 (このIDを非表示/違反報告)
四季(プロフ) - 今日作者の新作？のところにこの作品があったので見たんですけどやっぱのりすけさんの作品はすごいですね("⌒∇⌒")掛け持ち大変でしょうけど頑張ってください！ (2018年10月17日 18時) (レス) id: 5f429ae7f0 (このIDを非表示/違反報告)
ryoriisa(プロフ) - のりすけさん» 占ツクのボードに書き込みしたので、そちらでお話しませんか？？ (2018年9月24日 16時) (レス) id: 6d61661040 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のりすけ | 作成日時：2018年8月27日 20時
