新たな呼吸の前兆 ページ40
枯骨「主も俺を殺したいか?"人殺し"」
「...」
一瞬戸惑った様子を見せたが、刀を握り直す。胡蝶しのぶもなんとか死体を斬り伏せたようだ
枯骨「精神面で傷つかない...前も同じような体験をしたか。昔人を殺したことがあるか?」
精神をじわじわと攻めていく。感情が残っている死体はまだあるし、下手に出ればAも壊れていく
「...殺したこと...ある。それがどうした!!!」
枯骨「人殺しが人を救うことはできないだろう。行け」
「私がやります!」
胡蝶「...この雰囲気」
胡蝶も俺も雰囲気で察した。
冨岡「胡蝶しのぶとAが戦ったとき、身体から血が吹き出したことを話したのを覚えているか?」
伊黒「ああ」
蜜璃「もちろん!」
行冥「その件について何かわかったのか...?」
冨岡「...お館様は、あれを新しい呼吸の前兆か何かだと予想している。それで彼奴が身を滅ぼすのは見たくない」
伊黒「そうか」
冨岡「だからもし...彼奴が変な動きを見せたら」
どうか止めてほしい。冨岡にそう強く云われた
胡蝶「大丈夫です。若しもの時は、私が屋敷で治してあげましょう。」
「...壊の呼吸、壱ノ型・破壊頂点」
高く飛び上がり周りにいた死体を一発で全滅させる。刀じゃなく拳で、だ。身体中から血が吹き出していたが、それでもAは止まらない
枯骨「そうかそうか...身の回りのもの全てを傷つけるお前にお似合いだ!もう一度死体を生み出さなくては...青年!生け贄となれ!」
高峰「...」
胡蝶「先程少し話したでしょう。」
高峰「弟に会わせてくれてありがとうございます。でも...喰われたくない。死にたくない。」
枯骨「裏切り者が...」
「終わりだ」
枯骨が油断したその時、Aが屋根に飛び乗り身体に風穴を開けていた。"あの人物"のように
枯骨「がッ」
「死で全てを償え」
最後は刀で頚を斬り、その鬼は跡形もなく消滅する。朝を迎えたときにAに聞こうとしたが、Aは自ら答えてくれた。答えたくもないだろう自身の過去を。
「昔人を殺しました。今もその人の言葉に縛られ続けています」
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作者名:琲世 | 作成日時:2019年7月18日 11時