幸せな夢の中で ページ15
錆兎｢A？｣
｢...錆兎兄...真菰...｣
真菰｢どうしたの？鱗滝さん、Aが泣いているの｣
鱗滝｢どうした？何処か怪我をしたのか？｣
｢...ううん｣
二人は死んで...
...生きている。ここにいることが何よりの証拠。そうだ、あれはただの夢だったんだ。でなければあんなヘタレも、変な猪頭も出てくるはずがない。
錆兎｢いつの間にか成長したんだな...｣
｢うん。私もね、鬼殺隊の一人になれた！錆兎兄と一緒に任務に行けるよ！｣
錆兎｢そうだな...｣
鎹鴉｢南西！南西に鬼出現！急げー！！｣
少し小さい真菰の手を繋ぎ、同じぐらいの身長の錆兎兄とたくさん話した。夢の中での出来事を話してると、なんだか涙が溢れてきた。二人がいて、鱗滝さんもいて
｢義勇兄！｣
冨岡｢Aか。｣
｢一緒に任務行こう！南西！｣
冨岡｢ちょうど行き先が同じだな。一緒に行くか｣
義勇兄もいる。
それから同期には
｢...｣
真菰｢A？｣
｢なんでもない。行こ！｣
いなかったか。同期の人は全員死んだんだっけ。記憶がモヤモヤしてる
魘夢｢あれぇ、起きたの？おはよう｣
炭治郎｢A...！｣
魘夢｢せっかく"良い夢を見せてやっていた"のに...お前の家族を惨殺する夢でもよかったんだよ？そうだ、次は君の父親が生きている夢を見せてやろうか｣
炭治郎｢...人の心の中に、土足で踏み入るな。俺はお前を許さない！｣
耳に飾り...運がいいなぁ。早速来てくれた
夢みたいだ。これでもっと無惨様の血を戴ける
｢違う...こんなの...現実...じゃ...｣
魘夢｢目が覚めてきている...？おかしいな。君の心は彼らより弱そうに見えたのに。｣
冨岡｢A、町までは遠いぞ｣
｢...違う｣
真菰｢A...？｣
｢ごめんね...これが現実なら、私はまたあの夢に戻らなくちゃいけない。真面目なのに馬鹿で、女たらしのクソ野郎で、猪頭で...向こうにも色んな人がいるな｣
錆兎｢どうしたA！戻ってこい！｣
近くに安心できるものがある。ようやく影も見えた。これは"鬼に見せられている夢"だ
｢こんな夢、いらない｣
｢終わりだ！！！｣
魘夢｢起きた...！？｣
素早く身体を起き上がらせ、呼吸で身体を強化する
水の呼吸、肆ノ型
｢打ち潮！！！｣
＿＿＿手応えがない
炭治郎｢大丈夫か！｣
｢...頚を斬った。なのに手応えがない｣
魘夢｢ああ...癪に触るなぁ。痛いじゃないか｣
｢死なない...！？｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2019年7月18日 11時
