Fateプリキュア！外伝 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:4,926 hit

出逢う運命ページ3

次の日の昼休みから七虹輝は私の教室に来て一緒に弁当を食べよう、と誘ってきた

場所はもちろん屋上で。

最初はありきたりなことしか話さなかったし、私自身そんなお節介や同情もすぐ終わるだろうと思っていたのだが…

輝は違かった。

今まで嫌なほど見た色んな人の迷惑そうな無理矢理な嘘の笑顔とは違う

私といる時が本当に嬉しくて楽しいと感じられるそんな笑顔だった

でも内心少し疑いの気持ちもあった私はある時聞いてみた

「なんで…そんなに私に構うの…？」

今更だと思うかもしれないけど、ずっと気になっていたのでこの際聞いておこうと思ったから

「うーん…

最初に逢った時のを思うと…ほっとけないからだったけど

でも私…この出逢いは運命だと思う！

それに一番は…
澪ちゃんと…友達になりたいんだ」

“友達になりたいんだ”と言う輝のその言葉は、偽りではない心からの言葉であり、私が見た中で一番の笑顔と共にあった

「あっじゃあ
今日一緒に帰ろうよ！確か通学路同じ方向だったよね」

ここ最近そんなことも話したなぁと思い出す

「…うん、良いよ」

この数日一緒に過ごしてみて、私も輝には興味があったし輝が言うように友達になれたら嬉しいと素直に思えたからだ

そして放課後
私は昇降口を出た辺りで輝を待っていた

ホームルーム終了後早めに出てきてしまったので少し経つと続々と生徒が出てくる

そんなざわついていた空間で私の耳にはっきりと聞こえてしまった話し声があった

その人達は同じクラスの人達

「あれ～あそこにいるのってさ」

「あー澪ちゃんでしょ～？ぼっちの。あの子友達いたっけ？」

「ぼっちなら友達いないでしょw」

「あっそうか
ぼっちって寂しーよなーw」

耳に響く嘲るような笑い声

私をチラチラ見ながら話していた

「澪ちゃん！お待たせー！」

その時、いつもの笑顔と共に輝がやってきた

「…輝…ちゃん」

私の沈んでいた声で察したらしい

「…どうしたの？」

心配そうに顔をのぞきこんでいる

「…別に」

だんだん視界が歪んでくる

こんな嫌みとか言われるの慣れている…
今に始まった訳じゃないし

なのに…なんで…
よりによって…こんなときに涙が流れるなんて…

「うわー泣いちゃってんじゃん」

「先生来たらどうすんだよ」

「はあ？私ら何もしてないのに加害者扱いとか無いわー」

「早く行こう」

「絶対に…許さない…！」

そう言って帰る人達を、輝は憎しみの眼差しで見ていた